第四章
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「防寒をどうするかが問題でしたが」
「もうそれはな」
「お二人はですね」
「来た時から凄い寒さやったから」
それでとだ、エミリ―はドルイドに答えた。
「もうすぐにな」
「タイツやカイロで」
「身体を守ったわ」
その寒波からというのだ。
「そうしたわ」
「そうですよね、やはり」
「この寒さにまず勝たな」
エミリーはさらに言った。
「どうにもならんさかいな」
「全くですね。では」
「ほなここからもな」
「行きますか」
「そうしよな。先は長いわ」
まだ塔に入ったばかりだ、それでは先が長いというのも当然だ。それでエミリーは自分が先頭に立エリカそしてドルイドと共に凍った塔の中を一階一階進んでいった。その間モンスターや獣達は何かと出て来たが三人で倒していった。
そうしてかなり長い時間をかけてだった、エミリーとエリカはドルイドをようやく最上階にまで連れて行った、だがその最上階は屋上になっており。
雪が積もっていたどころではなかった、吹雪が荒れ狂い酷い状況になった、だがドルイドはその中でだった。
場の中央にまで行きそこで儀式をはじめた、エミリーはその彼女にどうかという顔で言った。
「せめて吹雪がましになってからしたらどや」
「こんなんやと何時吹き飛ばされるかわからんで」
エリカもドルイドに言った、彼女の小さな身体を心配してのことだ。
「そやから今は」
「いえ、術で身体を守っていますので」
ドルイドは自分を心配するエミリー達に笑顔で答えた。
「ですから」
「心配無用か」
「そうやねんな」
「これ位の吹雪に負けていられません」
見れば目は死んでいない、毅然として儀式を進めている。
「十年に一度の日ですから」
「そやからか」
「最後までやります」
「そうか、もうここにはモンスターは出んけど」
エミリーはそっとドルイドの傍に来た、そして吹き飛ばされないが吹雪の風と雪に耐えて儀式を行っている彼女に寄り添った。
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