第一章
[2]次話
氷の塔
エミリー=スノーとエリカ=オルコットは今はエミリーの神託でアメリカペンリルバニア州フィラデルフィアに来ていた。
エミリーはそのフィラデルフィアでエリカに言った。
「ええ街や。けど」
「今はやな」
「この通りや」
見れば街は一面銀世界だ、その雪と氷の中で言うのだった。
「寒いわ」
「そやな。けれどな」
「この寒い中で神託を適える」
「そうせなあかんな」
「それが私の神託やし」
それ故にというのだ。
「やってくで」
「この寒さの中でも」
「寒いなら服を着る」
エミリーはこうも言った。
「それでええし」
「いや、普通の人はそれでよくても」
エリカは服を着ようと言うエミリーにクールに返した。
「私等は」
「戦闘があるからな」
「特に自分はアサシンでな」
それでというのだ。
「格闘もするさかいな」
「それはわかってる、そやからな」
エミリーはエリカにクールに笑って答えた、ダークエルフの中でも長身でしかも立派なスタイルである。
そのスタイルでだ、エリカに言うのだった。
「タイツや」
「それをズボンの下にか」
「穿いてるし靴下もな」
それもというのだ。
「ちゃんとな」
「穿いてるか」
「毛糸のな」
「そうしてるんやな」
「あとカイロも付けてるしシャツも長袖や」
「考えてるな」
「そうした工夫をしてな」
それこそというのだ。
「寒さに耐えられる」
「そういうことやな」
「そや、そやから自分もな」
エリカもというのだ。
「きっちりとな」
「タイツやらカイロやらでか」
「動きやすい防寒していこうな」
「神託が戦うもんでもやな」
「やってくことや」
こう言ってだった、エミリーはまずはだった。
エリカを服の店に案内してそこでだった。
長袖のシャツやタイツ、そして靴下も買ってだった。彼女の防寒対策もした。勿論他の店でカイロも買った。
そうしてだった、エミリーはエリカと共にペンシルバニアのギルドで神託でありそうな依頼を探したが。
ある依頼を見てだ、エミリーはエリカに言った。
「この依頼がな」
「あんたの神託やな」
「そう思うけどな」
「嫌そうやな」
「この寒さでや」
それでというのだ。
「塔の最上階まで行くんや」
「上から上に行く程な」
「建物は寒くなるやろ」
「ああ、ほんまにな」
「それでな」
エミリーはさらに言った。
「この依頼のペンシルバニアの外れにある光の塔はな」
「六十階か」
「六十階まで儀式を行う神官さん連れて行って儀式をさせて欲しいっていうけど」
「それはやな」
「地上でこの寒さやのに」
それがというのだ。
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