第三章
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「依頼を出して」
「この度貴方達に来てもらいました」
「そういうことやな」
「はい、ですが」
「ですが?」
「今申し上げましたが娘のダイアナ以外にもです」
銀行員は娘の話も出してさらに話した。
「犠牲者が出ています」
「遊園地の人やお巡りさんにも」
「そうです、内密ですが」
「そら内密にせんとな」
「危ないお話ですね」
「ほんまにな。それで鏡の迷宮が閉鎖されてるのも」
「表向きは修理ですが」
その実はというのだ。
「そうした理由です」
「成程な」
「それで、です」
銀行員はガーランドにさらに話した。
「お二人には」
「街の遊園地に行ってやな」
「解決してくれるでしょうか」
「勿論や、依頼は受けた」
笑顔でだ、ガーランドは銀行員に答えた。
「それやったらすぐにな」
「遊園地に行かれて」
「問題の真相を突き止めてな」
「解決もね」
「させてもらうわ、魂が消えてたら」
「はい、完全に死にます」
この世界ではそうなるのだ、魂さえ残っていれば身体がなくなろうとも寿命までは復活出来る世界なのだ。
「そうなります」
「そやな」
「はい、ですが」
「魂があるからな」
「娘は動きませんが」
それでもというのだ。
「身体自体はです」
「呼吸とかはやな」
「しています」
「脳味噌も動いてるな」
「はい、反応はありませんが」
それでもというのだ。
「動いています」
「そやな」
「ですから」
「魂はあるな」
「消えていません、それが身体に戻れば」
その時はというのだ。
「間違いなくです」
「それやったらな」
ガーランドは銀行家に答えた。
「誰かに魂を奪われてる」
「娘は」
「そんな状態や、そして他の人等もな」
魂を失った警官や遊園地の者達もというのだ。
「何者かにや」
「魂をですか」
「奪われてるわ」
「左様ですか」
「ああ、それにな」
「それに?」
「その魂を奪った奴がおる場所はな」
ガーランドは今度はそちらの話をした。
「一つしかないわ」
「鏡の迷宮ですか」
「そや、鏡は神聖なもんやが」
「それだけではないですか」
「魔性のもんでもある」
両方の属性があるというのだ。
「それで神の力も宿れば」
「魔の力も宿るわね」
フォークナーも言ってきた。
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