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ある晴れた日に
355部分:白銀の月その二十
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適当にね」
「それでいいじゃない。そうでしょ?」
「だからよ。それじゃあややこしいだろ?」
「さっきのお化け屋敷の時みたいに橋口と一緒にいたらどうだよ」
 あくまで二人になろうとする明日夢と凛に男組が呆れた声で言うのだった。
「これでどうだよ」
「それも駄目だっていうのかよ」
「まあそれなら」
「いいけれど」
 これで二人も納得はしてきた。
「奈々瀬がいてもね」
「別にいいけれど」
「じゃあそれでいいな」
「御前等三人な」
 これで決まろうとしていた。しかしここでまた一転するのだった。
「いや、待って」
「それもどうかしら」
 今度は咲と静華が言ってきた。
「やっぱりさ。男の子は四人二組にして」
「私達女組は三人で三セットにしない。それでどうよ」
「んっ!?それいいな」
「確かにな」
 男組は二人の提案に納得した顔になってきた。
「何だ、こうすれば問題ないな」
「確かにな」
「野郎は野郎同士の方がやりやすいしな」
「だよな、やっぱり」
 彼等の中に恋愛感情といったものがないからこその言葉だった。
「じゃあこれで決まりで」
「さあ、乗るか」
 何はともあれこれで乗る皆だった。むしろ彼等の方が騒がしいと言えた。こうして苦い顔をする係のお兄さんをよそに観覧車にやっと乗り込むのだった。


白銀の月   完


                2009・6・9

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