第三章
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「お前さん達が森のモンスター退治を依頼された冒険者じゃな」
「そうです」
フォークナーは岩人の硬そうな顔で答えた。
「私達が」
「そうか、ならな」
「なら?」
「この森の話をしたいが」
「はい、お願いします」
フォークナーはダークエルフの老人に礼儀正しく応えた。
「私達もお聞きしたいと思っていました」
「なら都合がいいな」
「お爺さんこの森の管理人ちゃう?」
ガーランドは老人にこのことを尋ねた。
「ひょっとして」
「わかるか」
「ああ、やっぱりな」
「わしはこの森の管理人じゃ」
その通りだとだ、老人はガーランドに答えた。
「それで管理人としてな」
「森の話してくれるか」
「そうさせてもらう」
「宜しくお願いします」
フォークナーはガーランドと違い今も礼儀正しい。
「この度は」
「ではのう」
「はい、それでは」
「中に入ってくれ」
小屋のとだ、こう話してだった。
老人この森の管理人は二人を小屋の中に入れた、そこにはダークエルフの老婆とコリー犬が一匹いた。管理人はまずは老婆から説明した。
「婆さんじゃ」
「奥さんですね」
「そうじゃ」
フォークナーの問いにすぐに答えた。
「もう五十年一緒じゃ」
「来年六十年です」
老婆がにこりと笑って言ってきた、暖炉の傍の安楽椅子に静かに座っている。
「そして玄孫も出来ました」
「それはいいことですね」
「はい、昔は夫婦でマイアミでアイスクリーム屋をしていましたが」
「今は息子や孫達に任せてな」
管理人がまた話した。
「ここにおる」
「森の管理人さんですか」
「そうじゃ、しかしな」
「はい、今森はですね」
「モンスターが出てな」
それでとだ、老人は言うのだった。
「わしも中に入れん」
「この森はモンスターはいなかったのですが」
マイアミのあるフロリダを統治していて今も責任者であることからだ、フォークナーは管理人に話した。勿論このことは隠している。
「そもそも」
「それでわし等もじゃ」
「隠居されてからのお仕事で」
「引き受けたが」
「急にモンスターが出て来たんですね」
「いや、これがね」
今度はコリー犬が言ってきた。
「森の奥に巨人軍の連中がアジトを構えてね」
「あのテロ集団が」
「モンスター達も連れ込んで」
「それでなのね」
「そうなんだ、やがて森を占拠して」
「そこからマイアミを襲うつもりなのね」
「そうみたいだよ」
こうフォークナーに話した。
「僕が偵察した限りではね」
「そこまでわかったのは昨日でな」
テロ組織巨人軍が黒幕だったことはというのだ、管理人がフォークナーに話した。
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