暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第148話:Central White
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は出来ない。

イエティンガーの一撃をまともに喰らい、命を果たす以外に術はない。

「……エイリア……!!」

彼女は目を閉じ、覚悟を決めたような顔をする。

死への恐怖も、負けることへの悔しさも存在しないとても静かで穏やかな表情。

千切れるような冷気の中で、祈りを捧げるように俯く彼女の表情は、芸術的にさえ思えた。

イエティンガーは雪の中にいるために彼女の姿が見える訳ではないが、優れた戦士の五感が彼女の発する空気を感じさせた。

歴戦の戦士でさえもああも潔くは出来ないと、イエティンガーは密かにエイリアに対して感服する。

同時に全力で挑むことこそが彼女に対する最大の礼儀だとイエティンガーに決意させた。

「今、楽にしてやろう…」

「エイリア!!うおおおおおっ!!」

氷龍昇を繰り出す瞬間、エックスが全身を捕らえる氷を砕いてイエティンガーとエイリアの間に入ると火花が散り、金属同士がぶつかり合う音も聞こえた。

エックスはエイリアの代わりにイエティンガーの拳をまともに喰らったのだ。

しかしイエティンガーはあることに気付いた、エックスのアーマーの色が赤のパーツで統一されていることに。

「この距離なら逃げられない!!ギガクラッシュ!!」

全てのパーツをIパーツで統一してイカロスアーマーに変化させるとイカロスアーマーの必殺技である全エネルギーを解放し、全身から凄まじいエネルギー波を放出するギガクラッシュをイエティンガーに直撃させた。

攻撃直後と言うこともあり、防御すら取れなかったイエティンガーは直撃を受けてエネルギー波に飲み込まれてしまう。

「我が攻撃が…敗北を招いたか……!!」

絶え間なく襲い掛かる衝撃に全身からショートする音が聞こえたかと思うと、直後に爆発した。

イエティンガーの巨体が爆風を放って四散し、炎に覆われた残骸が吹き飛んでいく。

雪原に落ちた屍が無残に、巨人の跡形も残さずにばら撒かれた。

「エイリア、大丈夫か?」

痛みに顔を顰めながらもダメージで動けないエイリアに歩み寄るエックス。

「え、ええ…ダメージはあるけど少し休めば動けるようになるわ…カウンターでサンダーダンサーを当ててやろうとしたんだけどね」

「全く君は…」

見た目に寄らず豪胆なエイリアにエックスは苦笑しながらもイエティンガーのDNAデータの回収を忘れずに行った。

「…それにしても何故新世代型のレプリロイドはシグマに従うんだ?」

雪が降る空を見上げながらエックスが呟いた途端、上空から凄まじい威圧感を感じた。

「…これは…VAVAか…!!?」

即座にイカロスアーマーからバスター重視装備のニュートラルアーマーに換装するとエイリアを庇うように立ちな
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