第12話
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、指に剣の切っ先を当てて軽く切った。するとアイドスの指から血が出始めた。
「ユリーシャ、治癒魔術を私に。」
「…………失礼します。神よ――――慈愛の光。」
アイドスに命じられたユリーシャは身体を震わせながら治癒魔術を発動した。するとユリーシャの治癒魔術によってアイドスの小さな傷はすぐに収まった。
「魔法が…………成功…………した…………?」
「ええ、まだ疑うのだったら今度は適当な場所に攻撃魔法を撃ってみて。」
「わかりました…………!裁きを―――光焔!!」
更にユリーシャが誰もいない場所に向かって魔術を放つと、ユリーシャが放った攻撃魔術は誰もいない場所で問題なく発動した。
「ハハ、治癒魔術も攻撃魔術も問題なく成功したじゃないか。」
「フフ、それだけじゃないわ。”星女神”である私と契約した事で星々の力を借りた魔術も使えるようになっているわ。」
そしてリィンとアイドスが微笑ましそうに呆然としているユリーシャを見つめて会話をしていたその時
「う…………ぁぁ…………あああああぁぁぁぁぁぁ―――ッ!!」
「ユ、ユリーシャさん!?どうしたんですか!?」
虚ろだった目に力強き意志を示す光を取り戻したユリーシャは突如大声で泣き始め、それを見たリィンは慌てたが
「きっと諦めていながらも心の中では望んでいた事である再び魔法が使える事――――”天使の誇り”を取り戻せた事がよっぽど嬉しかったのでしょうね…………」
「あ…………本当に…………よかったですね…………」
「うああああああああぁぁぁぁぁ…………ッ!」
アイドスの推測を聞くとすぐに納得し、ユリーシャに近づいてユリーシャを優しく抱き締め、抱き締められたユリーシャはリィンの胸の中で泣き続けた。
「…………落ち着きましたか?」
「はい…………」
そして少しの間泣き続けたユリーシャはリィンの言葉に頷いた後リィンから離れた。
「アイドス様…………それにリィン様…………此の度はこの身に”天使の誇り”を取り戻させていただき、本当にありがとうございます…………!貴方方の”慈悲”に心からの感謝を。」
「気にしないでください。俺はたまたまユリーシャさんの悩みを解決できる方法を知っているアイドスが仲間にいたお陰で、ユリーシャさんの悩みを解決できただけですから、感謝をするのだったらアイドスだけに感謝してください。」
「いいえ、リィン様がこの身の為に動くと決心してくだされなければ、この身はずっと”娼婦”として、様々な男達に汚され続ける毎日を送るしかありませんでした。ですから貴方様もこの身にとっての恩人です…………!あの…………アイドス様…………」
謙遜するリィンに対して静かに首を横に振って答えたユリーシャは一瞬リィンに視線を向けた後アイドスを懇願するような表情で見つめ
「フフ、それ以
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