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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第12話
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・屋上〜

「……………うん、ちょうど星々が輝く夜になっていて何よりね。」
「あ、あの…………貴女様は一体…………貴女様から感じるこの懐かしい”神気”…………まさか貴女様はこの身の世界の…………!」
屋上に到着すると太刀から現れたアイドスは周囲を見回し、アイドスの登場に驚くと同時にアイドスから感じる”神気”でアイドスの正体を察したユリーシャは信じられない表情でアイドスを見つめ
「ええ、私の名はアイドス。かつての天使達の主であった”古神”の一柱――――”慈悲の大女神”よ。そして今はリィンと共に生き続ける事を決めた女の一人よ。」
「!!」
アイドスの正体を知ると目を見開いた。

「それでアイドス。ここでどうやってユリーシャさんが再び魔法を使えるようになるんだ?」
「簡単な話よ。ユリーシャが私に強く祈る事でユリーシャを”慈悲の大女神”である私――――つまり、改めて”古神”に仕える天使として認められることでユリーシャが再び魔法を使えるようになるわ。」
「へ…………だったら、何でその場ですぐにそうせず、わざわざこんな所まで来たんだ?」
ユリーシャの悩みを解決する方法を知ったリィンは戸惑いの表情で訊ねた。
「リィンにも話した通り私は”オリンポスの星女神”の一柱―――つまり、星々の力を行使する女神だから、何らかの儀式をするには星々が輝く夜空の下で、それもできれば星々に近い場所―――高所の方が都合がいいのよ。」
「ああ…………だから契約の時も夜のオルキスタワーの屋上で待っていたのか…………」
「ア、アイドス様…………!本当にこの身がアイドス様に祈りを捧げればこの身は再び、”天使の誇り”を取り戻せるのですか…………!?」
アイドスの答えを聞いたリィンが納得している中ユリーシャは懇願するような表情を浮かべてアイドスを見つめて問いかけた。

「ええ、貴女の想いが本物なら星々は応えてくれるわ。やり方はわかるかしら?」
「はい…………!」
アイドスの言葉に力強く頷いたユリーシャはアイドスの正面で両手と共に翼を広げて星々が輝く夜空に向かって祈りを捧げた。
「慈悲の大女神アイドスよ!声に応えたまえ!この身に力を!我が主を守り、魔に打ち勝つための力を!」
ユリーシャが祈りを強めるとユリーシャの上空から神秘的な光が降り注ぎ、ユリーシャを包み込んだ。

「慈悲神アイドスよ…………!この身の声に応えよ!!」
「…………ええ、貴女に星々の加護を与えましょう。」
そしてユリーシャの身体を一瞬まばゆい光が包んだ。その光が弾けるとユリーシャは目を見開いた。
「…………成功したのか?」
「ええ、ユリーシャは”慈悲の大女神”である私と”契約”したわ。その証拠を今見せるわ。」
リィンの問いかけに頷いたアイドスは自身の神剣を異空間から取り出した後
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