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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第56話 氷点下の決戦、三つ巴の戦い!
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「そうね、批判するのは簡単だけどそういう人達に限って何もしないからね。私もヤクザなんて悪い人達っていうイメージがあったけど、こういう話を聞くとそれも考えさせられるわね……」


「私も実家は裕福な方ですし魔法で何でもできちゃいますが、そういう苦しむ人達を助けてあげることは意外と出来ないんですよね……」


「あたしも貧困に苦しみ人を取材したりしたこともあったけど、その時は正直気にもしなかったわ。やっぱり豊かな人間って逆に心が貧しくなってしまうものなのね。必要悪って言い方はおかしいかもしれないけど、マッチさん達のような存在が必要な人たちもいるのは事実ね」


 上からリアスさん、祐斗、朱乃さん、小猫ちゃん、アーシア、ゼノヴィア、イリナ、ルフェイ、ティナの感想だ。
 皆は彼らのしていることは間違っているが、ある意味正しい事を知った。時には正しさが人を殺すこともある、何が大事なのかは結局自分で考えるしかないな。


「……なんか済まないな。暗い話をしてしまったようだ」
「いえ、貴重なお話をさせてもらって嬉しかったです。他にマッチさんの武勇伝などはあるんですか?」
「応っ!勿論あるぜ!どれから話せばいいか分からないくらいあるが、やっぱり一番の武勇伝は不当に食材を牛耳っていたネルグ街の金持ちどもに単身挑んだあの決戦が……」


 マッチの活躍を話す三人の顔は、まるでトランペットを買ってもらった少年のように生き生きとしていた。


「……」
「滝丸?どうかしたのか?」


 小猫ちゃん達がマッチの武勇伝で盛り上がっているんだが、その中で滝丸だけが黙り込んでいたので俺は声をかけてみる。


「あ、いえ……ボクは正直ネルグ街の出身者を何処かで軽んじていました。犯罪者しか生まない街だって……」
「まあ事実だしな」
「でも皆さんの話を聞いて、自分はなんて浅はかな考えをしているんだって思い知らされました。グルメ騎士は断食をすることもありますが、それはあくまで自らを高めるためにするもの。スラムの子供たちは食べたくても食べられないのに……」
「滝丸だって俺達と一つしか違わないじゃないか、そんなに自分を思いつめるなよ。それにお前だって何か目的があってこの旅に参加したんだろう?」
「……えっ?」
「今回の仕事は他のグルメ騎士のメンバーは知っているのか?」
「そ、それは……」


 俺の質問に滝丸は何も話そうとしなかった。ってことはやはり……


「伝えていません。今回の事はリーダーすら知らないボクの独断なんです……」
「やはりそうか。グルメ騎士が信仰しているグルメ教には『素食』の教えもある、センチュリースープはその教えから大きく離れたもの……仮に理由があったとしても新人一人で行かせられるような仕
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