暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第56話 氷点下の決戦、三つ巴の戦い!
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子供、そんな姿に心を奪われたのかイリナやティナもウォールペンギンの子供に触りたいとはしゃいでいた。
「あまり手荒な事はするなよ、ウォールペンギンは絶滅危惧種だからな」
「えぇ?そうなんですか?」
「ああ、見ての通りウォールペンギンの子供は警戒心が全く無い。だから人間じゃなくて肉食の猛獣にも寄っていってしまうんだ」
「可哀想です……」
俺の説明にアーシアが悲しそうな表情を浮かべた。まあこればっかりはどうしようもないんだよな、そういう習性だから。
「ただそれは子供に限った話だ。親は逆に凶暴で一度暴れたら手が付けられない、おまけに子供連れた熊並みに神経質になっているから今頃必死で子供を探しているだろうな」
「えっ、じゃあ今この状況をウォールペンギンの親が見たら……」
「間違いなく襲ってくるな、なにせ俺達が誘拐したようにしか見えないし」
それを聞いた小猫ちゃん達は顔を真っ青に変えていた。ウォールペンギンの子供だけは小猫ちゃんの腕の中で嬉しそうにはしゃいでいたが。
「まあすぐに逃がしてあげれば大丈夫さ」
「あはは……」
「ユンユーン!」
小猫ちゃんは複雑そうな表情を浮かべていたが、まあ何とかなるだろう。
「親とはぐれた子ペンギンか……小猫、しっかりと面倒を見てやれよ」
「マッチさん……?」
マッチは立ち上がって小猫ちゃんの頭を軽く撫でると、テントの方に向かっていった。
「もう寝るのか、マッチ?」
「ああ、少しばかり疲れちまったからな。悪いがオレぁ先に休ませてもらうぜ」
「分かった、見張りは任せてくれ」
マッチは腕を振るとそのままテントの中に入っていった。
「マッチさん、そんなに疲れていたんですね」
「そうみたいだな……」
顔には出さなかったが、マッチもかなり消耗していたな。マッチの居合は脱力から刀を抜く際の『瞬発力』が命……より力を抜いた状態からより緊張した状態へと瞬間的な力の落差が大きいほど破壊力は増す。しかしそれはそのまま気力体力の消耗に比例するはずだ。
(立っているだけで体力をどんどん奪われる極寒の大地、見た目以上にマッチは疲労しているんだろうな)
俺はマッチの状態を考えていると、小猫ちゃんがルイ達に声をかけた。
「そういえば、マッチさんやルイさん達はどうしてこの旅に参加したんですか?やっぱりセンチュリースープが飲みたかったからなのでしょうか?」
「……どうしてそんなことを?」
「あっ、いえその……単純な好奇心です。もし不快にさせたのならすみませんでした……」
「ははっ、そんな顔をしなくてもいいさ。別に隠すことでもないしな」
ルイ達はサングラスを外すと、自身達の
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