星11 マニキュア
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むんじゃないのか?」
なんでなんでと、ミロが聞きたがりだしました。
「それもそうなんですが、それだと自然治癒力が弱くなってしまいますからね」
「しぜんちゆりょく?」
「身体が持っている本来の防御、免疫、再生機構などによって病気が治る事ですよ。怪我をするとカサブタが出来るでしょう?あれも身体が自分の力だけで傷を癒そうとしているという事です」
「そうなのですか」「おー」
うむうむ、これでまた一つ賢くなりましたね、二人共。
「え、じゃぁ、その葉っぱなんだよ。なんか意味あるのか?」
「ちゃんとありますよ。これはアロエといって、”医者いらず”と言われるほど万能な植物でして、古くから色々な人達の生活に役立てられてきたんです。
そして、この切り口の液を使う事で自然治癒を促しているんです。ヒーリングの効き目も良くなりますので使ってるんですよ。まぁ、凍傷には軽い症状のモノしか効きませんが、無いよりはマシです」
「そうなんですね」「おー」
ふむふむと頷き、納得するカミュと感心しているミロ。
「ちなみに、食べる、飲む、塗るといった様々な方法で使われます。今度、アロエヨーグルト作りますね。美味しいですよ」
「楽しみにしています」「おー!」
ミロ、気のせいじゃなければ「おー」しか言ってませんよ……。
「でもカミュ、貴方、こんなになるまで訓練していたのですか?どんな技です?」
「……”カリツォー”という、相手の動きを封じる技です」
ああ!カリツォーですか!なるほど、確か人差し指に小宇宙を集中させて放つんでしたっけ?だから人差し指が一番酷いんですね。納得です。
……あれ?カミュってこの技使えるんでしたっけ?うーん、本当にうろ覚えなので確信はないのですが、使っている所無かったような気が。氷河だけですよね?あれ?
……まぁ、良いのです。多分使う所が無くても習得はしていたのでしょう。じゃなかったら、氷河が知ってるはずないです!流石に氷河オリジナルの技ーな訳ない……ですよね?
とりあえず、さっさと済ませてしまいましょう。塗るマニキュアの色は赤。カミュの髪も夕日の様な真っ赤な色なので似合っていると思うんですよね。
最初は恥ずかしがっていましたが、塗り終わってマジマジとマニキュアを塗った爪を見つめて
「ありがとうございます」
と、言ってくれて、「あげますよ」って言うと遠慮してましたが、私が強引に渡すと観念した様にもう一度お礼を言ってくれました。そして、カミュはミロと宝瓶宮に帰って行きました。
……後でディーテにマニキュアのお礼と、勝手にあげちゃった事の謝罪をしなければっと思いながら、双魚宮の居住部屋に戻るのでした。
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