番外 カノン
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突然だが、サガが”恋”をした。
何を言ってるんだと思うだろ?俺もそう思う。
確かに初めて魚座の小娘を見た時、美しいと思った。だが、それだけだ。
まさか、見た目だけで惚れ込んだのか?と思ったのだが、話を聞くと小宇宙を感じ取った事が初めであったらしい。
なので俺も小宇宙を感じやすい様に、小娘がコロシアムに行く時にバレない程度に近付いてみたのだが……。
「なんなんだ……あいつ」
最初に感じたはずの小宇宙が何度挑戦しても感じ取れない。
本当にヤツは黄金聖闘士候補なのか?
そう疑うしかなかった。
だが、他の聖闘士達から疑問視される所は見た事がなかった。
何故なのか、どうしてっと思う心があったからなのか、あいつが”追いかけっこ”と称した小宇宙コントロール訓練みたいな何か(俺はそう思っている)が始まり、初めて捕まった時、俺は背後から驚かされて勢い余って思い切り転んだ。
そんな姿を見られてしまい、物凄く恥ずかしくて少しの間、引き籠りになり、サガに心配された。
「余計なお世話だ!」
っと、言ったら、
「弟の心配をして何が悪い!」
っと、言い返されてしまい、余計に恥ずかしくなって喧嘩に発展した。
そういう事で、負けた気にさせられた俺は、あいつにし返さなければ気が済まなかったので、何度も挑戦したが、その度に驚かせられて”追いかけっこ”の最後には思わず笑ってしまった。
まさかこのカノンが、こんな事で心から負けを認める様な事になるとは思わなかった。
笑ったのは良いのだが、その後、思い切りうなだれた。思わず疲れたと呟いてしまっても仕方あるまい。
あいつ、あー、真名にはもう、俺がサガではない事がバレていて。……隠している事が馬鹿らしくなってしまうが、それだけは周りに言いふらされる訳にはいかない。隠してきた意味がなくなる。だが、真名がいきなり
「友達になってください!」
そう言ってきた。俺はそんな事を言われた事がなかったので驚いた。
俺の事を知っているのは教皇とサガ、女官長位なモノだ。
なので、俺は完璧に外との接触をするのが禁止されている。
そんな俺に真名は俺と友になりたいと言う。
別に憧れなかった訳ではない。
本当に良いのか?と自問自答したが、絶対にいけないとわかっている。けれど、心の奥底では”己を知っている人がほしい”と思ってしまっていた。
許されるだろうか……?この俺に友人など……俺がそんな思考に沈んでいると、
「私がなりたいからそう言っているのです。なってくれないと……もう一回します?”追いかけっこ”」
それを聞いた俺は全力で友人になる事の承諾と、”追いかけっこ”をお断りさせてもらった。
そして、その時に聞いたのだ。何故、
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