番外 カノン
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双児宮を通る時に小宇宙を感じなかったのか。すると真名は
「小宇宙を扱う為の自主連みたいなものです。聖域を降りる時と上る時は小宇宙を最小限消してどうすれば早く動けるか実験してたんです。思いのほか楽しかったので、ずーっと続けてました」
は?
「いやー、小宇宙を抑えての上り下りは疲れますね。体力作りには最適……どうしました?」
どうしました?ではない。
そんな事で俺は今まで苦労していたのか……。
「そんな事とはなんですか。毎日、燃やすのではなく、逆に最小限小宇宙を抑えながら数時間どの位動けるのか、やってみようと思いまして。
皆さん、小宇宙を燃やす事が出来ますが、普通に過ごす分の小宇宙をも抑えて過ごすのって、結構ツラいですよ。その分体内の小宇宙は解放すれば膨大なモノになりますね。多分」
「多分かよ!」
「視覚に頼らず、小宇宙を練りに練って溜めた力を敵に開放し、攻撃するって方法をする人だっていますよ!きっと」
「納得しかけたのに、最後のはいらんだろう」
こいつ、大丈夫なのか?頭。
こんなヤツにサガは惚れたのか……。頭痛がしてこめかみを押さえた俺は悪くないと思う。
「ふふっ、でも、結構貴方との追いかけっこは楽しかったです。ありがとうございました」
その時、まだ仮面が出来ていない時だったので、素顔を間近に見ていた俺は真名の”本当に楽しかった”という気持ちが籠った小宇宙を発した真名の笑顔を見た時に……多分、落ちたんだと思う。
これではある意味サガの事が言えないではないか!!
正直、仮面無しでの笑顔を見れたのは幸運だったと思う。この二日後位に仮面が出来上がり、真名は素顔を隠して生きる事になった。
しかし、真名の感覚が変なのか正常なのかわからない事があった、時々
「この仮面、結構視野が狭まって良い訓練になります」
とか、言いだしてまさに今の状況を楽しんでいた。それで良いのか、仮面の扱い。
それにこの間言っていたが、
「この仮面のおかげで風邪が引きにくくなった気がします!」
違う、そうじゃない。お前は女を捨てているのだぞ。わかっているのか。
「わかっていますよ!仮面の利点を探してみただけじゃないですか」
こいつ、仮面の掟、ちゃんと理解しているのか……?
大丈夫なのかと心配になった。
それからコロシアムに訓練する以外は双魚宮に居ると知らされてサガには秘密で真名の所に隠れて通うようになった。バレたらサガのヤツ、もの凄く面倒な事になるぞ。
サガは、真名に惚れてるから……多分、俺に今まで会っていたからと言ってギャラクシアンエクスプロージョンあたりでも食らわせに来るだろう。
……あいつだけには真名を渡したくないな。
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