第四章
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「明らかにね」
「そういうのもわかるのかよ」
「そうよ、また言うけれどあたしはソーサラーだから」
この職業だからだというのだ。
「妖気とか妖力に敏感なのよ」
「それでわかるのかよ」
「これは妖術をかけられて」
そしてというのだ。
「娘さんは二つになっているのよ」
「妖術をかよ」
「そう、妖術といっても色々で」
それでというのだ。
「東西色々な術があってその中にね」
「身体と魂を二つに分けるのもあるのかよ」
「そうでしょうね、あたしが知らない妖術みたいね」
「妖術っていっても色々なんだな」
「魔術や錬金術、仙術と同じよ」
妖術の多さに言及した保安官にだ、デリーロはこうも答えた。
「一口にそう言ってもね」
「幅が広くてか」
「それぞれの国や地域で色々なのがあるのよ」
「そうなんだな」
「それで新たに生み出されたりもするし」
「だからあんたが知らない術もか」
「そう、あるのよ」
こう保安官に話した。
「これがね」
「そうなんだな」
「そうよ、呪術もそうだし」
デリーロはこちらの術にも言及した。
「中には呪術を妖術に応用したね」
「そんなのもあるんだな」
「ええ、これは妖術だけれど」
少女から妖気をかれられたからだ、このことは間違いないというのだ。
「それはね、けれどね」
「それでもかよ」
「呪術を応用しているかもね」
「では、ですね」
デリーロの話をここまで聞いてだ、ルイスが彼に言った。
「これからどういった妖術か、そして呪術との関係性も」
「両方調べてね」
「そうしてですね」
「突き止めていくわよ」
「では」
「ええ、ちょっと時間貰うわね」
こう彼に言ってだ、そしてだった。
デリーロはルイスを助手として自分の専門分野である妖術とそして呪術の分野から調べていった、このことに一週間かけ。
デリーロはルイスと共に保安官の家を訪問してだ、こう言った。
「妖術の解き方もどんな術かも全部わかったわ」
「じゃあミニーはか」
「ええ、無事にね」
希望を見出した顔の保安官にすぐに答えた。
「元に戻るわ」
「身体が一つに戻るんだな」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「この妖術はとんでもないものよ」
そうだというのだ。
「随分とね」
「っていうと」
「妖術の中でが極めて原始的というか古代のもので」
「古いものかよ」
「そうなの、しかも限られた地域にしかない」
「そんなものかよ」
「テキサスのある部族に伝わるね」
この世界のアメリカでも部族は存在している、デリーロ達が起きた世界で言うネイティブだ。彼等は彼等で独自の社会を形成して生活を送っている。ただ部族の村だけでなく都会や村に出て生活を送っている者もいる。
「古い珍しい妖術よ」
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