第一章
[2]次話
本物はどちらか
ペドロ=デリーロとカーチス=ルイスは今はデリーロの神託でアメリカテキサス州スウィートウォーターに来ていた。
街を少し出ると如何にも西部劇といった景色でだ、デリーロも笑って言った。
「この雰囲気がね」
「ええんですね」
「そうよ、あたしにしても」
性別は男であるがいつも通りの女言葉である、木野強い感じの。
「テキサス人としてね」
「この景色に」
「雰囲気が好きなのよ」
「まさに西部劇ですね」
ルイスはデリーロとは違い丁寧な感じの関西弁で述べた。
「ここは」
「そう、もうガンマンやカウボーイがおって」
デリーロにしても関西弁が入っている。
「それで放牧もしてたら」
「もうそれこそ」
「西部劇でしょ」
「テキサスなら」
「そうした雰囲気ってね」
「思いますね」
「あたしにしてもね、それでね」
マミーの顔を綻ばせての言葉だった。
「これからね」
「スウィートウォーターに戻って」
「あたしの神託を探すわよ」
「ほな」
ルイスも頷いてだった、そのうえで。
二人はまずはスウィートウォーターで神託を探す為に街のギルドに入ったがそこで奇妙な依頼を見付けた。それは何かというと。
街の保安官の娘の話だった、依頼は保安官が所属しているスウィートウォーターの警察署からのものだった。
その依頼を見てだ、デリーロは腕を組んで言った。
「こっちの世界ではありそうだけれど」
「その実は、ですね」
「珍しいお話ね」
「確かに」
ルイスもその通りだと頷いて応えた。
「これは」
「そうよね、同じ姿形の人が二人になる」
「こうしたことは」
「術つまり魔法やモンスターが存在してね」
「空に島が浮かび海の底に街がある世界でも」
「それでもね」
自分達が起きている世界では文字通りファンタジーな世界でもというのだ。
「こうしたお話はね」
「ほんま稀ですね」
「そしてその稀なお話がね」
ルイスはその目を鋭くさせて述べた。
「あたしが思うにね」
「神託ですね」
「そう、あたしのね」
まさにというのだ。
「それだとね」
「思われますか」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「これからね」
「受けるとですね」
「申請するわよ」
こう言ってだった、そのうえで。
ルイスと共にギルドの事務所に依頼を受けると申し出た、そしてだった。
二人で共にだった、依頼を出してきた保安官のところに行くとだった。水の精霊の保安官やはり西部劇に出て来る様な服装の中年の男が保安官がいる交番で話した。十星連合では保安官も警官であり交番勤務を務めているのだ。この保安官の名前をトニオ=トレーパーといった。ずっとこの街で保安官を務めている。
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