暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第55話 凍てつく氷の世界!氷山を目指して突き進め!
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きたのはゼノヴィアだった。


「どうしたんだ、眠れないのか?」
「いや、少し君と二人で話がしたかったんだ」
「俺と話を?まあ寒いだろうからこっちに来いよ」


 俺はさっき穴を開けるときに切り取った氷の塊の中身をくり抜いて即席のカマクラにした。これなら少しは寒さを凌げるだろう。


「それで話っていうのはなんだ?」
「コカビエルの件で世話になったお礼をまだ言えていなかったからな」
「態々そのためにこんな寒い時に出てきたのか?物好きだな」
「君ほどじゃないさ……改めてだがコカビエルの件の時は本当に世話になった。君がいなかったら私とイリナはコカビエルに殺されていたか慰み者にされていただろう」
「俺の方こそお前にはお礼を言いたかったんだ。イリナを支えてくれてありがとうな」


 イリナは俺を失ったことで深い絶望を受けてしまった、そんなときに支えになってくれた人間の一人がゼノヴィアだった。


「イリナはずっと俺のことを心配してくれていたんだ。でも俺はそんなことを気にもしないでこっちの世界で過ごしていた。ゼノヴィアからすれば俺は最低な男に見えるだろう?」
「仕方ないさ。異世界なんて誰が想像できる?まあイリナを悲しませていた君に対して正直良い感情は持っていなかったのは事実だ」


 ゼノヴィアは鋭い視線を俺に向けてきた。


「私は生まれも育ちも教会一色でな、私の師であり親代わりもしてくれたシスター・グリゼルダ以外にそこまで親しい人間はいなかった。そんな中、私は当時新人としてエクソシストになったイリナを紹介されたんだ。私は先輩としてイリナの面倒を見ることになり彼女とコンビを組んだんだが、最初は正直面倒なモノを押し付けられたなと思ったくらいさ。なにせ初めてあった頃のイリナはひどい状態でな、生きていながら死んでいるような状態だった。理由があれば何度も死ぬような特攻を繰り返したりもしたんだ、今思えばあの時のイリナは死にたがっていたんだな」
「……そんなことがあったのか」


 まさかそこまで思いつめさせてしまうなんて……俺はイリナの想いをあまりにも軽く考えていた。


「当時の私は主の為に生きて戦い抜くことが教徒の役目だと思っていた。それに対してイリナは死にたがるからもう大反発さ、喧嘩ばかりしてソリなんて一切合わなかった。正直シスター・グリゼルダの命じゃなきゃ何処かで見捨てていたかもしれなかったくらいの仲さ」
「……その、原因であった俺がこんなことを言うのはおかしいかもしれないがよく仲良くなれたな」


 それだけ仲が悪かったと彼女は言うが、今の二人の関係を見ていると正直信じられない。


「切っ掛けがあったんだ。ある時少し大きな討伐依頼が入ってな、私とイリナがその魔物の討伐に向かう事にな
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