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レーヴァティン
第百四話 半島統一その九

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「後に西と東に分かれ」
「西ローマと東ローマだったな」
「神聖ローマ皇帝は西ローマ皇帝となり」
「ビザンツ帝国がそのまま東ローマ皇帝の帝国か」
「ビザンツ帝国滅亡後はロシア帝国がです」
 ローマ皇帝となったというのだ。
「そうなりました」
「そうだよな」
「そして皇帝の下にです」
 欧州でもというのだ。
「王が存在していました」
「それで王様の下にか」
「共和制の国家元首があります」
「そうだよな」
「どの様な大国の国家元首でも」 
 源三は久志にさらに話した。
「私達の世界ではアメリカや中国でもです」
「どちらも共和制だからな」
「ですから」
 それでというのだ。
「モナコやリヒテンシュタインよりもです」
「国家元首の格は下か」
「モナコやリヒテンシュタインは君主制なので」
 どちらも厳密に言うと王ではない、公爵であるが君主は君主だ。
「そうなります」
「そして日本の天皇陛下はか」
「今私達の世界では唯一の皇帝となるので」
「一番格上か」
「そうなります」
「じゃあな、俺が護民官でな」
 久志は源三の話を聞いてあらためて述べた。
「王様達を家臣にするのはな」
「国家元首の格としましては」
「不都合だな」
「そうかと」
「じゃあな」
 それならとだ、久志は言った。
「どうするかだよな」
「何でしたら」
 王がここで久志に述べてきた。
「私がです」
「王から降りるってのかよ」
「どちらにしても私達は降って」
 ローマにそうしてというのだ。
「もう国はないので」
「だからか」
「はい、国なき王はです」
 それこそという口調でだ、王は久志に話した。
「存在する意味がありません」
「だからか」
「私が王から降りれば」
 それでというのだ。
「ことは済みますが」
「じゃああんたが」
「また申し上げますがもう私達の国はありません」
 それでというのだ。
「それなら退位してです」
「そうしてか」
「その後で」
 まさにと言うのだった。
「護民官閣下の臣下に正式に入れば」
「いいっていうんだな」
「これで如何でしょうか」
「そうか、じゃああんた達はそれぞれ公爵な」
「公爵ですか」
「王じゃなくなっても格式があるからな」
 この世界ではだ、久志はこの世界に眠る度に来る様になってよく知る様になってそれで言うのだった。
「それだったらな」
「私達はですか」
「ああ、公爵だよ」
 王ではないがというのだ。
「それでいいか」
「それでは」
「ああ、それじゃあな」
 こうしてだった、久志は王と王弟をそれぞれ公爵とした。そうしてだった。
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