原作前
星1つ 星の導き
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「(え、此処どこ?)」
「(確か、家で寝てたよね?)」っと事前にあった事を必死に思い出す。
そう、会社で自分が任されていた書類の作成、コピーをしてギリギリ定時で帰れた事に喜んで、ご飯もちょっと豪華に刻んだトマトと赤ワインを少し入れて、お肉もお肉屋さんで買った良いところをもらい、圧力鍋で煮込んだビーフシチューである。中々美味ではないかと自賛してみたり。
「(なんて!今はご飯の事はいいのです。今、この場所になぜいるのか状況整理しないと!)」
しかも、今いる所はまさに裏路地で、何が起こるか分からないのである。
つい、ウロウロと歩き回ってしまい、考え事もしていたので地面を見るのが遅れてしまった。
ずるっ
「はぅあっ!」
ウロウロ歩いて足元にあったちり紙?を踏んで滑ってしまったらしい。
「(あ、コレ、後頭部ぶつけるパターンですね)」
なぜか冷静にそう思いました。
けれど、衝撃に対して身体を強張らせていたのだが一向に痛みはやってこない。
それよりも背中に力強くて、温かい腕に抱き留められていました。
「君、大丈夫か?」
フッと自分以外の声が自分より少し高い頭上から聞こえてくる。
そちらの方に目線を上げてみると。
「ん?この辺りでは見かけない顔だね。こんな所で何をしていたんだい?」
滑って転びそうになった所を助けてもらい、そう話しかけてきたのは濃い茶髪に赤い鉢巻きをした少年でした。
「た、助け、ていただき、ありがとうございます……。あの……、不躾で申し訳ないのですが、聞きたい事があるんです……」
転んだ事に驚いた事で”何をしていたか”という言葉を聞きながらドキドキした胸を押さえ、お礼を言いつつもこちらの、疑問に思っていた事を聞いていました。
「ん?」
「ココはドコなんですか?」
その問いに驚いたのは少年のほうだったが、
慌てず冷静に私が少し警戒しているのが伝わった様で、優しく話しかける事にしてくれたみたいでした。
「此処はギリシア。ギリシアの”ロドリオ村”だよ」
「”ギリシアのロドリオ村”……」
それを聞いた私の顔は驚きに満ちている事でしょう。
「(ん?ロドリ…オ……村?)ていうか!ギリシア!!?え、ここって日本じゃないんですか!?」
「日本……?何処かで聞いた…様な……!ああ、君は東洋人なんだね。こんな所で出会うなんて随分珍しいな」
そう言われた私は少年の顔をじっと見つめてみる。
ものすごく見覚えがありました。
それよりも、そんなに見つめては失礼だ。挨拶せねば。
「あの、えっと……私は真名。坂城真名と申します。」
「ああ、名乗
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