宇宙戦艦ヤマト2199 元爆撃機乗りの副長 7
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員が敬礼を返し、メインとなる古代君と加藤君が一番に作戦室から飛び出す。オレは瀬川君に艦橋を任せて手術室へ向かう。佐渡先生に今後の予定の手術の予定を確認する必要がある。手術室に入り、切りが良い所まで待機する。
「佐渡先生、手術の方はどうです」
「あと4時間はかかる。その後もしばらくは入院じゃ。そっちの方は?」
「2時間後に航空隊を使った作戦に入ります。その後、安全圏へ移動する予定です。4時間は絶対に死守しますが、緊急時には一報を直前に出します」
「おぅ、分かった。そこは任せるよ」
「すみませんがよろしくお願いします」
手術室から出た後は一度自室に戻り、航空隊の常装を脱ぎ、将官用の常装とコートを羽織る。この航海中、初めて袖を通す。本来なら袖を通す気はなかったが、緊急時だ。これを纏っている限り、オレはファルコンに乗ることはない。選択肢を最初から削る行為だが、ひよっこ共のためにもオレが踏ん張らなくてはならない。最後に帽子を被り、鏡を見て身だしなみを整える。
艦橋へ上がると、何人かがこちらを見て驚いている。瀬川君は艦長席の隣に立ち、回線の準備を整えてくれていた。艦長席に座り、マイクを受取、回線を開く。
「私はヤマト副長の永井だ。先程の被弾で艦長が指揮を取れない状態に陥ったために、復帰なされるまで私が指揮をとる。1806より、敵潜宙艦に対し反撃に移る。それまでは第一種警戒態勢を維持せよ」
回線を切ってから瀬川君に伝達する。
「艦長が復帰なさるまで副長に繰り上げだ。それに合わせて階級を一つ上げる」
「復帰後は?」
「階級はそのまま据え置きで構わん。役職はオレと共に戻ることになる」
「了解しました」
艦長席に深く座り、目を閉じてこれから先のことを考える。思っていた以上にガミラスの技術はこちらを上回っている。普通の艦船や艦載機は量産のために質が劣っているのだろう。その分、一点物の性能はヤマトを上回っている。となるとデータベース上の旗艦型戦艦より上の戦艦もあるはずだ。
楽はさせてくれないな。まだ半分も進んでいないのにな。三式弾やミサイルの製造工場が艦内に無いのが痛い。工作機械を地表上で展開すれば製造は可能らしいが、ラインを組み立てるだけで時間がかかりそうだな。いずれは補給する必要があるだろうが、真田君に相談しておかなくてはな。
2時間の間にも何度か魚雷が撃ち込まれるが全てデブリに阻まれてこちらにまでは届かなかった。そして、作戦開始時間になる。
『こちらシーガル。発艦準備整いました』
「この2時間の攻撃で敵がいると思われるポイントを大まかにだが絞り込んである。ソノブイの温存は考えなくていい。この場を切り抜けることを最優先とする」
『了解。シーガル、発艦します』
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