第三章
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だが、だ。それでもだった。
「チャウチャウの魂なあ」
「ほんまにないな」
「というか何かめっちゃ強い冒険者おらんか?」
「モンスターの数ちょっと少ない気がするわ」
「地下迷宮の割にはな」
モンスターが多く出る場所の筈だがというのだ、このことが気になりつつだった。
二人は地下迷宮の中を探していった、そして最下層の中でだった。
何とこの地下迷宮で最も強いモンスターである亀龍という亀と蛟が合わさった様なモンスター、炎と中程の位の術を使うモンスターと戦っている何かを見た、陳はその何かを見て仰天した。
「おい、あれは」
「子犬やな」
金もその何かを見て言った。
「間違いなく」
「それもな」
宙を舞う様に素早く動き亀龍と互角以上に戦っているそれを見て言った。
「チャウチャウや」
「そやな、蓮杖さんが言うてたな」
「子犬のチャウチャウや」
「間違いないな」
「ああ、あれはな」
まさにと言うのだった。
「それや」
「そやな、まさかな」
「食われてると思ったら」
「ここまで生き延びてな」
「しかもな」
「あそこまで強いとかな」
「ないわ、というか呂呂って名前は呂布からやったな」
ここで陳は令嬢のこの話を思い出した。
そしてだ、金にあらためて言った。
「それでや」
「呂布みたいなか」
「その強さや」
「それがあるか」
「そや、けど見付けたからにはな」
それならとだ、陳は自身の神具である瑠璃瓶を構えた、そうしてだった。
そこから一撃を放って亀龍を倒した、強力なモンスターも神具を使えば一撃だった。そして二人は子犬のところに来てだった。
犬だからそのままだと話が通じないので犬と話すことが出来る様になる術がかかった道具である犬語饅頭を共に食べてから犬に事情を話した。すると犬は二人に顔を向けて申し訳ない顔で言った。
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