第五章
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「植物園の園長の態度、今思えばおかしかったが」
「あれ位やとな」
「流石に誰も思わんわ」
「そやな、けどな」
「これでわかったさかいな」
「あの連中つけていってな」
そしてとだ、茅は屈に言った。
「そのうえでな」
「ああ、麻薬の根源の花畑とかの証拠掴んでな」
「そのうえでな」
「連中成敗やな」
「そうしたろな」
こう屈に言ってだ、茅は彼と共にだった。
下水道の通路の中を自信たっぷりに笑いながら歩く彼等の後ろをこっそりとついていってだ。そしてだった。
彼等が入った隠し扉は屈が開けてそこに姿を消したまま入り。
階段を使い上に上がりまずはだった。
植物園のスタッフ達のところに出てだ、すぐに姿を現した。そして突然の侵入者に驚き唖然となっている彼等に対して。
即座に攻撃を仕掛け全員叩きのめした、植物園から逃げ出す者達もいたが茅は今はこう言った。
「逃がした連中は後で追えばええ」
「そやな、ここは島やしな」
海南省即ち海南島だからとだ、屈も頷いた。
「港のチェックを厳しくしたらな」
「空船や飛行機を出す空港もな」
「それで後は出られん」
「そやからやな」
「後でゆっくりと捕まえられる」
「それよりもやな」
「殆どの奴は捕まえたしな」
それにと言うのだった。
「それに花畑も見付けた」
「そやからやな」
「警察に連絡すればええ」
植物園の地下にあった、園の者達はそこで花を育て麻薬に変えて売っていたのだ。彼等が下水道で話していた通り。
「ほなな」
「もう終わりやな」
「これでな」
茅の言った通りにだった、二人が警察に連絡するとすぐに植物園から大量の花と麻薬が見付かり茅と屈が倒し縛っておいた植物園の者達は逮捕され徹底的に取り調べれ逃げた者達も捕まってやはり取り調べを受けた。
彼等は儲ける為に麻薬を売っていることもわかり裁判の結果全員死刑か厳罰に処せられた、それでだった。
海口を覆っていたドス黒い霧は消えた、このことを祝ってだった。
茅と屈は飯店に入り和楽蟹という蟹を蒸したもの、東山羊という山羊料理、フカヒレスープ、海南粉というビーフン料理、そして子豚の丸焼きと桂花陳酒を注文し飲み食いをはじめた。そうしてだった。
その時に茅の手にあるものが宿った、それは何かというと。
「金剛杵や」
「仏教で仏さんが持ってるあれか」
「そや」
茅は屈に自分の掌に出て来たその仏具を見て話した。
「これは武器になってな」
「それだけやないか」
「おら様の法力も上げてくれる」
「そうした神具か」
「それで術もな」
「これまで以上に強くなるか」
「ええ神具や、しかも」
茅はさらに話した。
「神託を乗り越えたさかいな」
「そのことでもか」
「おら様自身も全体的にな
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