暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica38いざ自由へ〜Escape〜
[5/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

マリアンネさんの有無を言わさない凄みに女性技術者の怒りが収まり、ここがどこなのかを話した。その返答に騎士パーシヴァルが「自治領内・・・!」歯噛みした。

「大隊の施設がベルカ自治領内にあるだなんて・・・」

「これではまるで・・・」

「そうよ。最後の大隊は、教会騎士団と繋がっているの。首謀者は騎士団団長リナルド・トラバント。敵には現剣騎士最強のプラダマンテ・トラバントも付いているわ」

あたしとティアナでそこまで言いかけたとき、マリアンネさんの口からその最悪の答えが発せられた。目を見開くフィレスさんやあたし達に騎士パーシヴァルも「事実だ。僕と聖下はその2人の襲撃を受けた」怒りに任せて拳を壁に打ち込んだ。

「そういえばあたしも、ガリホディンと闘った後に・・・スバルとティアナの奇襲に遭ったわ」

あたしの言葉にスバルとティアナ、そしてマリアンネさんと騎士パーシヴァルとフィレスさんが驚きに目を見張った。マリアンネさん達は「ガリホディンも、か」また別の騎士の裏切りに怒りを震えた。

「あたしと・・・」

「私の・・・」

「「偽者・・・!」」

スバルとティアナは、自分たちの偽者が外の世界で好き勝手に活動してることに顔を青褪めさせた。アリシアが「うへぇ。私の偽者もいるかもってことでしょ〜。やだな〜」って肩をガックリ。

『緊急事態発生、緊急事態発生! 贄が解放された! 技術室および融合騎エルフテに何かしらの異常が起きた模様! 警備隊は技術室へ急行し、贄を確保せよ! 繰り返す――』

「私は技術者であると同時に魔導師でもあります。思念通話くらい出来ます」

アナウンスが流れた原因が自分であると自白した彼女は「騎士団も教会も温いんですよ」とだけ言い捨てて、あとはずっとあたし達をシカト。だからもう彼女は、ミヤビ陸曹の絞め技で夢の世界へ。

「気付かれたからには隠密行動は必要ないわ。向かって来る者はみな敵性存在としてこれを排除します」

マリアンネさんが閉じたドアを太刀・“キルシュヴァッサー”で斬り裂いて開扉。左右へと伸びる通路へと出る。スバルが「今の技術者に道案内させれば良かったですね」残念そうに漏らした。

「だけどあそこまで非協力的では、かえって嘘のルートを教えられる可能性がある。こうなれば聖下の仰るとおり、向かってくる敵勢力を迎え撃って大手を振って脱出した方が早い」

「言われてみれば確かに。案内されたとしてもその先に待ち伏せをされるのも嫌ですし」

「では右か左か、どちらを行くか。二手に分かれるのは避けたいんだが・・・」

緩やかなカーブを描いているから通路の先は見えない。どっちが正解なのか、それともどっちもハズレなのか、それを確かめようにも騎士パーシヴァルの言うように戦力を分散し
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ