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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica38いざ自由へ〜Escape〜
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アさん。彼のデバイスはあるかな?」

「え? えっと、どんな物かが判れば・・・」

「ティーダさん。君のデバイスはどんなのだい?」

「・・・僕のデバイスは拳銃型のピースメーカーで、その待機形態は腕時計型ですが・・・」

「腕時計は・・・コレかな?」

アリシアが制服のポケットから腕時計を取り出してティーダ一尉に差し出すと、「ああ、ソレだ」受け取って左手首に巻いた。そしてみんなの視線が騎士パーシヴァルに戻る。

「動けずとも戦う術があるのなら連れて行こう。射撃タイプなら問題ないはずだよ」

「お兄さん。あたしが背負いますから、今度はちゃんと負ぶさってくださいね?」

「いやしかし・・・。僕より小さな女の子に背負わせるのも・・・」

「あ、大丈夫です! あたしサイボーグなんで! 普通の男の人よりかは力強いですよ!」

「そういう意味では・・・」

女の子に背負われるっていうのが気になるみたいね。でもティアナが「お兄ちゃん、急いで!」急かすものだから渋々スバルに背負われた。スバルは戦えなくなるけど、その分ティーダ一尉の射砲撃って言う火力は維持される。うん、悪くないわね。

「それじゃあ出口に一番近い部屋で待機しておこうかしら。・・・必ず迎えに来るわ、あなた。待っていて」

「あ、こっちです!」

マリアンネさんは夫である眠ったままのリヒャルト司祭にキスをしてから、この部屋の出口へと向かい、あたし達も続く。そしてアリシアを先頭に通路へと出たんだけど、そこで白衣姿の男女3組とバッタリ遭遇。あたし達の姿を見て少し呆けた後、ハッとして・・・

「んな!?」

「贄が解放されてる・・・!?」

「通報! 今すぐ!」

「は、はい!」

「警備隊にも連絡を!」

「了解っす!」

――閃駆――

一斉に慌しくなった。通報されると厄介すぎるから口封じのために動こうとしたんだけど、あたしなんかより早く動いていたマリアンネさんが「はい、ごめんね〜」一瞬にして5人を無力化して、残る1人の女性を組み敷いた。

「あら、あなた。それに他の子も、教会技術室の・・・」

「聖下・・・」

女性技術者が居心地悪そうに顔を逸らしたけど、悪びれてはいない様子。その態度に騎士パーシヴァルが「貴様、何だその態度は! 栄えある聖王教会の裏切者め!」ガチギレ。ビクッと肩を跳ねさせた彼女が「うるさい」ポツリと漏らしてキッと睨んだ。

「管理局も騎士団も、恋人(カレ)を助けてくれなかったくせに!」

「彼?」

「パーシヴァル、この子の話は後で聞くわ。さあここがどこで、脱出経路を教えなさい」

「っ!?・・・ここは・・・北部ノーサンヴァラント海・オークニー諸島、ナウンティス島・・・です」

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