第10話
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議そうな表情でアイドスに訊ねた。
「それを答える前にまずは今回の迎撃戦で活躍して、”英雄”と呼ばれるようになった事…………”おめでとう”と言っておくわ。」
「ハハ、”英雄”だなんて俺には過ぎた異名ですよ。まだ最初の戦いで他の人達より多少活躍した程度で戦争は始まったばかりですし…………エレボニアでも”英雄”と呼ばれるような偉業もしていないんですけどね…………」
「フフ、リィンは自分に対する評価は低いのね。―――それも、エレボニアで結んだ”絆”を断とうとしている事に関係しているのかしら?」
「!…………どうしてそんな質問を俺に?」
アイドスの指摘に目を見開いたリィンは複雑そうな表情でアイドスにアイドス自身の意図を訊ねた。
「―――それを答える前にまずは私の”正体”について教えるわね。」
「へ…………」
そしてアイドスの言葉を聞いたリィンが呆けたその時、アイドスは一瞬で屋上全体を結界で覆った。
「”結界”!?それも一瞬でこんな大規模なものを…………!アイドスさん、貴女は一体…………」
「―――”慈悲の大女神アイドス”。それが私の”正体”よ。」
(ハアッ!?まさか本当に”慈悲の大女神”自身だなんて…………一体どうなっているのよ!?)
「”慈悲の大女神”って………ええええええええええええっ!?じゃ、じゃあまさかアイドスさん―――いえ、アイドス様は本物の”女神”なのですか…………!?」
アイドスが自己紹介をするとベルフェゴールは驚き、一瞬呆けたリィンは驚きの声を上げた後信じられない表情でアイドスを見つめた。
「ええ、そうなるわね。」
「えっと………今更な質問ですけど、どうして”女神”であるアイドス様が”ローエングリン城”に?」
「フフ、そのことも含めて”私”について教えてあげるわ――――」
そしてアイドスはリィンにかつての自分が歩んだ”軌跡”や自分が現世に蘇った理由を説明した。
「…………………………その…………正直、何て言ったらいいかわかりません…………」
アイドスの壮絶な過去を聞き終えたリィンは申し訳なさそうな表情で謝罪した。
「フフ、気にしないで。貴方の反応は当然だし、それにキーアのお陰で、私はこうして蘇り……私のせいで運命が狂ったアストライアお姉様とセリカ(お姉様が愛する人)が”人”によって救われたんだから。かつて裏切られた”人”によって”神”が救われ、そしてエステル―――”人”が多くの異種族に加えて女神と共に生き、笑い合っているんだから。……それだけでも私にとっては心から嬉しい出来事だわ。私の目指した”道”は決して間違っていない事が証明されたのだから。」
一方謝罪されたアイドスは優し気な微笑みを浮かべて答えた。
「そうですか…………カシウス師兄のご息女であるエステルさん…………色々
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