目覚め
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しかないだろう…」
「僕達は足取りを見つけました…」
「!!本当ですか!?そ、それで何処に…!?」
イノック老人は驚き、縋る様な表情でリュカに詰め寄る。
「……………」
だがリュカは答えない…アルル達も答える事が出来ない。
「………ま、まさか……」
「……この世じゃ添い遂げられないと悟り、二人天国で幸せになる為に……」
「そ、そんな…(うっうっ)!」
リュカの言葉を聞き、両手で顔を覆い泣き崩れるイノック老人。
「…貴方が…せめて貴方だけでも味方をすれば…父親である貴方が、自分を犠牲にしてでも守ってやれば…」
リュカは懐から、目覚めの粉を取り出し空中へばらまく。
粉は風に乗り、村の隅々まで行き渡る。
すると、其処彼処から人々の声が聞こえだした!
「ジイさん…村の人達への説明はアンタに任せる。呪いで10年間眠り続けた事を、伝えるか伝えないかは……伝えれば、きっと皆怒るだろう!呪われる原因を造ったアンタの息子と…そしてアンタ自身も…責められるだろう…」
リュカ達は泣き崩れるイノック老人を尻目に、その場を立ち去った。
心身共に疲れた為、今日は宿屋で休み、ロマリアへ帰るのは明日にすることに…
村中の人々が、荒れ放題の村を見て驚いている…
そんな中、アルル達は宿屋へ赴く。
数日前に勝手に宿泊した為、アルルは少し後ろめたそうだ。
「あ、あの…5人一晩なんですが…大丈夫ですか?」
「もちろんだとも!5人で25ゴールド。…ただ少し待っていてくれ!何故だか客室が荒れててね…急いで片づけるので時間をください。」
「ぜ、全然大丈夫です!どうぞごゆっくり!!」
客室を荒らしたのは、数日前のアルル達…
そんな事知らない店主は、慌てて2階へ行き部屋を整える。
その間、アルル達はロビーの椅子に座り待つ事に…
其処には一人の若い女性が物思いに耽っていた…
無論リュカがスルーするわけもなく、口説き出す。
「お嬢さん、何か悩み事ですか?僕がご相談に乗りますが…ベットの中で」
この男、何時もこんなストーレートなんですかね?
「ありがとう…私、失恋しちゃった…」
女性は少し微笑むと、悩み事を語り始めた。ベットの中ではないけれど…
「昨晩、あんなに愛し合ったのに…今朝起きたら居なくなってたの、彼…」
「けしからんヤツだ!貴女の様な美しい女性を、黙って捨てるなんて!何てヤツですか!?出会ったらデコピンしてやりますよ!」
「ふふふ…面白いのね、アナタ。」
「ありがとう。僕の名前はリュカ。ベットの中では、また違った僕をお披露目出来ますが…」
「私はジェシカ。そして私を捨てた男はオルテガ…もし、出会ったらデコピンをよろしくね」
「あの!…も、もう一度…男性の名前を…」
アルルが立ち上
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