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ある晴れた日に
32部分:噂はそよ風の様にその九
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にそっと声をかける者がここでいた。
「ねえ音橋君」
「音橋君って!?」
「だから。音橋君」
 また彼の姓を呼んで声をかけるのだった。
「ちょっといいかしら」
「ああ、竹林かよ」
 未晴だった。彼女は優しい声を彼にかけていた。それはこの場ではかなり異様であった。
「どうしたんだよ、それで」
「どうしたっていうか」
 彼女はやはりここではかなり場違いの声で応える。
「園芸委員の仕事だけれど」
「ああ、それだよな」
「今日のお昼少し見ておきたいのだけれど」
「少し!?」
「ええ。実はね」
 そして彼に言うのだった。
「すみれ。見ておきたくて」
「すみれ!?ああ、あれか」
 言われてやっと気付くといった感じの正道だった。

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