第五十一話 お餅つきその十七
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「同じ奥華の人です」
「はい、じゃあお願いしますね」
「全く。大学に入っても阿波野君と会うのね」
「そうなりますよね」
にこにことして言ってきました。
「宜しくお願いします」
「そうそう、二人共仲良くね」
石本さんがここでまた言ってきました。
「そうしてね」
「はい」
何か力が抜けた感じで石本さんに答えました。
「そうさせてもらいます」
「そういうことでね」
「腑に落ちないですが」
そんなことばかりに思っていてもです。
「阿波野君に何かと教えさせてもらいます」
「いい先輩になるんだよ」
「先輩が一緒なら」
阿波野君も言ってきました。
「僕も頑張れますし」
「私と一緒ならなの」
「もう元気一万倍です」
物凄い桁を言ってきました。
「そこまでいきます」
「一万倍なの」
「普段の」
「元気一万倍って何よ」
正直大袈裟だと思いました。
「ないでしょ」
「ないですか?」
「幾ら何でもよ、けれど阿波野君らしいわね」
こうも思えるから不思議でした。
「何でしからね」
「そうですか、僕らしいですか」
「妙にね」
ここで大袈裟に言うところがです。
「本当にお調子者って感じで」
「よく暮らすでも言われます」
「そうでしょうね」
「はい、小学校の時からでした」
その癖性分はその時からというのです。
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