第五章
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「今から凌遅刑にしてやる」
「柱に縛ってな」
「ゆっくりと殺してやるからな」
「楽しみにいていろ」
「そうか、ほなな」
緑麗は男達に平然として返した。
「今からやろか」
「今から?」
「どういうことや」
「そやから悪者の成敗や」
それをしようというのだ。
「今からそれをやるんや」
「よし、やろか」
紅美はその緑麗にあっさりとした口調で返した。
「今から」
「そうしよな」
緑麗も応えてだ、そしてだった。
二人はそれぞれだった、両腕を縛っていた縄を一瞬で断ち切った、そうしてそのうえでだった。それぞれの神具を出しならず者達が動くより先にだった。
嵐の様に荒れ狂い彼等を薙ぎ倒していった、紅美も強かったが緑麗のバーサーカーとしての戦いぶりは凄まじく。
源角槍はヤクザ者達を吹き飛ばし貫いた、また緑麗は足や術も使い狂った様に戦ったので所詮は街のヤクザ者達なぞ幾らいても敵ではなかった。
それでほぼ一瞬でならず者達は全員倒された、全員倒してからだった。緑麗は紅美に対してこう言った。
「ほなな」
「ああ、後はな」
「警察に連絡しよな」
「それで麻薬とか娼館の話もしてな」
「こいつ等一網打尽や」
「そうしよな」
こう話してだった。
二人は警察に連絡をした、するとだった。
二つの組はほぼ全員が逮捕され悪事も全て明らかにされ麻薬ルートや幼女を手に入れていた人身売買ルートも摘発されてだった。
悪事も根本から潰され裁判の後で。
ヤクザ者達は強制労働の刑に処された、そしてだった。
署長は二人に礼を言った、そうして言うのだった。
「これで、です」
「街の頭痛が減ったな」
「一つな」
「有り難いことです」
二人に笑顔で言った。
「まことに」
「そやな、それやったらな」
「これからはな」
「より一層です」
「警察の仕事にやな」
「励めるな」
「ヤクザ者対策以外のことに」
こう言ってだ、そしてだった。
署長は二人に謝礼を払った、だが二人はその謝礼は笑って断った。
「そういうのはええわ」
「そうですか」
「そや、今回は冒険者としての仕事やなくてな」
緑麗は署長に笑って話した。
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