第二章
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「警察もヤクザ屋さんだけにあたる訳にもいかんやろ」
「実際回せるだけの人員を回していて」
「それでやな」
「他のところまで手が回っていません」
「そやろな」
「正直困っています」
「ほなな」
それならとだ、緑麗は署長に言った。その横には紅美がいて二人で署長と向かい合って座って話をしているのだ。
「これからな」
「これからといいますと」
「私等も協力してな」
「そうしてですか」
「ヤクザ屋さんへの対策にあたるわ」
「そうされますか」
「ああ、そしてな」
緑麗は署長にさらに話した。
「抗争させんようにしよな」
「では」
「ああ、今からかかるわ」
こう言ってだった、緑麗は紅美と共にだった。
二人で警官達に協力して昆明のヤクザ者達にあたることにした、だが。
昆明の街を歩いてヤクザ者達を見てだった。緑麗は紅美に話した。
「実は私どっちの組も知ってるけれどな」
「ヤクザ屋さんのやな」
「まず一方の猛虎やけどな」
この者達はというと。
「街の人足斡旋がな」
「それがシノギやったんやな」
「別におかしな連中やなかった」
ヤクザ者達でもというのだ。
「別にな」
「そやったんか」
「それでもう一方の白獅子は言うならテキ屋でな」
「この昆明のやな」
「そうしたお店の元締めでな」
「どっちもヤクザ屋さんでもやな」
「特に悪質な連中ではな」
「なかったんやな」
「そやった」
こう紅美に話すのだった、街の中を歩きながら。
「別にな」
「それがやな」
「どっちの組もな」
「頭が代わってな」
そしてというのだ。
「それから好戦的になってるな」
「ああ、頭か」
「そや、どっちも先代が引退してな」
「それからか」
「次の頭がなったが」
「どっちもか」
「やったれっていうタイプで」
好戦的な者達だからだというのだ。
「それでや」
「お互いやリ合おうってしてるか」
「そや、それでな」
「警察もピリピリしてるんやな」
「ヤクザ屋さん同士が勝手に殺し合うならな」
それならとだ、緑麗は言った。
「まあ別にな」
「ならず者同士が潰し合ってな」
「ダニとダニが殺し合ったらどうなるか」
「どっちもいなくなるな」
「そうなるから別にええが」
「市民の人達を巻き込むからな」
「そこがな」
どうにもと言うのだった。
「厄介やからな」
「それでやな」
「抗争は起こる前にな」
「ことを収めるべきやな」
「浮気もあれやろ」
緑麗は道を歩きつつ共に歩いている紅美に言った。
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