暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第135話:Wentos
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痛っ!?」

「痛え!?」

頭が何かにぶつかった。

そして聞こえてきた声にアクセルはすぐに意識を切り替えて取り敢えず掴んだ。

「ルナだね!?姿が見えないけどルナなんだよね!?」

「し、しまった!!」

集中力が切れたことでルナのコピー能力の応用であるステルスが解除されてしまう。

「コピー能力ってそんなことも出来るんだ…じゃなくて!!捕まえたよルナ!!みんな捜してたよ?早くメンテナンスを受けようよ?」

「あ、いや…その…俺はメンテナンスは…」

表情が引き攣っているルナだが、アクセルは気付かずにそのまま話を続ける。

「そりゃあ僕もメンテナンス嫌いだけどさ。エイリアが結構怒ってたよ。更に怒りを買わないうちに受けた方がいいよメンテナンス」

「お、俺は自分でメンテナンスしてるから…いいよ」

段々顔色が悪くなって震えていくルナだが…。

「いやいや、流石に自分だけで隅々までやるの無理があるでしょ?ほら行こう」

アクセルがルナの腕を掴んで通気口から出ようとした時である。

「……ひっ…」

ルナの脳裏に駆け巡る前世の死の記憶。

前世を持つ存在は前世の記憶を持たない者が大半だが、ルインのように朧気か、ルナのように極稀に前世の記憶の一部を鮮明に持っている者もいるのだ。

前世のルナは病弱で何度も手術をしなければならない体であったために何度も手術を受けていたのだが、手術中のミスで死んでしまったために本人にとってメンテナンスは手術と同じなのか、他人からのメンテナンスにトラウマを持ってしまったのだ。

「ルナ…?ど、どうしたの…?」

動こうとせず、それどころか体を震わせるルナに疑問符を浮かべて振り返るとルナが恐怖心に満ちた表情で泣いていた。

「嫌…だ…っ…」

大粒の涙を零しながら首を横に振るルナにアクセルは困惑した。

自分が知るルナは強気で男勝りの女の子…多分エックス達の印象もそんな感じだろう。

それなのに今のルナは恐怖に体を震わせながら泣いている。

「え…あ、その…ご、ごめん!!な、何かメンテナンスで嫌な思い出でもあるの!?」

「分かん…な…い」

しゃくりあげながら答えるルナにアクセルはどうすればいいのか途方に暮れる。

女の子の扱いが分からないアクセルからすれば泣いている女の子の慰め方などさっぱり分からないが…。

「(そう言えば、ルナって…ルインと同じ人間素体型のレプリロイドなんだっけ…メンテナンスで何もないんだとしたら…)」

もしかしたら人間時代に何かあったのかもしれない。

ルイン(曰く多分)もシグマに仕える四天王も瀕死か死体の状態だったらしいし。

「あ、あのさ…もしかして…人間時代に…何かあったんじゃ
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