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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第7話
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「ご無事ですか、兄様、姉様…………!」
「ああ、問題ない。それにしてもさっきの障壁は助かったよ、エリゼ。」
「いえ、兄様のお役に立てて何よりです。」
「それで?戦場での”手柄”を狙っているお前さんとしては、この小部隊でどういう戦いをするつもりだ?」
「―――決まっています。戦場の”手柄”として最も評価されるのは”敵軍を率いる敵将の撃破”です。そしてこのクロスベル侵攻軍を率いる”敵将”は………」
「…………元貴族連合軍の”総参謀”にして”鉄血の子供達(アイアンブリード)”の”筆頭”――――”翡翠の城将(ルーク・オブ・ジェイド)”であるルーファスさんですわね。」
フォルデの問いかけにリィンは静かな表情で答え、リィンに続くようにセレーネは真剣な表情で答えた。

「あのルーファス卿が”鉄血の子供達(アイアンブリード)”の”筆頭”―――”革新派”を率いるオズボーン宰相直属の”子供達”を率いる人物である話には驚きましたが…………彼の首を狙うのですから、やはり艦内の様子を見て指揮を取れる場所であるブリッジを目指すのですか?」
「いや…………―――ベルフェゴール!」
「はいは〜い、早速私に何か頼みたい事でもあるのかしら、ご主人様♪」
ステラの問いかけに首を横に振って答えたリィンはベルフェゴールを召喚し、召喚されたベルフェゴールはリィンにウインクをした。
「この艦内のどこかに離脱用の飛行艇があるはずだから、ベルフェゴールはその飛行艇がある格納庫を探って、その場所を見つけたら俺達をそこに転移魔術で連れて行ってくれ。」
「了解♪それじゃあ私は一足先に艦内に入らせてもらうわね♪」
リィンの指示に頷いたベルフェゴールは転移魔術で艦内に移動した。

「兄様、何故ベルフェゴール様に脱出用の飛空艇を…………?」
「多分リィンはそのアルバレアの長男はこの戦場から離脱すると睨んでいるから、あんな指示を出したんだと思うぜ?」
「ええ…………”Z組”での”特別実習”、そして内戦でルーファスさんの性格をある程度把握する事ができましたが…………あの人は決して自分が劣勢になっても、自分が敗北―――”死”に至る最後まで戦い抜くような諦めの悪いタイプではありません。ましてや彼は今まで戦闘もそうですが、戦場での”敗北”を経験していないのですから。」
「言われてみればルーファスさんは内戦時、常に有利な立場でいられた”貴族連合軍”の”総参謀”でしたから、”敗北”は経験していないはずですわよね…………?ユミルでわたくし達と戦った時もルーファスさんが勝ちましたし…………」
「そんなルーファス卿にとって経験する初めての”戦場での敗北”…………更に彼の正体が”鉄血の子供達(アイアンブリード)”の”筆頭”である事を考えると、オズボーン宰相が考えている今後の”計画”に大きな支障と
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