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オズのファイター大尉
第十一幕その五

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「だからね」
「先に行ってね」
「先に楽しんできてね」
「世界樹のお花を見てね」
「そうさせてもらうわね」
「あの、摘んだら」
 また神宝が言ってきました。
「もうお花はなくなるんじゃ」
「いえ、摘んですぐにね」
 ニンフ達が神宝の疑問に答えます。
「また咲くの」
「摘んだすぐ傍からね」
「それが世界樹のお花なの」
「何度でも咲くのよ」
「それもいつも咲いてるのよ」
「何ていいますか」
 神宝はニンフ達のお話を聞いてこう思いました。
「世界樹らしいですね」
「世界樹って復活の木だからね」
「その葉は死んだ命を蘇らせるからね」
「それでお花もね」
「死んだ妖精さんを蘇らせて」
 四人の子供達も言います。
「そうした木だから」
「だからよね」
「お花も蘇るんだね」
「それも何度も」
「そうだよ、オズの国は誰も死なないけれど」
 それでもと言ったのは大尉でした。
「外の世界では世界樹はそうした木なんだね」
「はい、そうなんです」
「世界樹の葉は死者を蘇らせるんです」
「葉を磨り潰して飲ませると」
「それで、です」
「生き返るんです」
「そうだね、けれどね」
 それがというのです。
「今言った通りオズの国では誰も死なないから」
「だからですね」
「死なないですから」
「最初からですね」
「その心配はいらないですね」
「葉にしてもお花にしても」
「そう、けれど葉は食べられても摘まれても復活するし」 
 そうしてというのです。
「お花もそうなんだ」
「だから果物もお野菜もね」
 世界樹に実るものもとです、ドロシーはお話します。
「幾らでも出て来るのよ」
「そう考えると」
 トトがドロシーに応えます。
「食べるものに尽きない場所だね」
「そうよね、この世界樹はね」
「オズの国の他の場所と同じで」
「素敵な場所よね」
「本当にね」
 その通りだとです、トトも頷きます。
「そうした場所よね」
「そうよね」
「それとね」
 また言ったトトでした。
「何度も復活するってね」
「今神宝達が言ったわね」
「その世界樹のお話を聞くと」
「フェニックス思い出したわね」
「そうだね」
「そうした世界樹なのね」
「外の世界だと」
 こうお話するのでした、そしてエルフやニンフ達がまた一行に言いました。
「じゃあね」
「今から頂上に行ってきてね」
「私達はここで遊んでいるわ」
「皆で楽しくね」
「そうしておくわ」
「また今度遊びましょう」
 ポリクロームはエルフとニンフ達に笑顔で言いました。
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