第十一幕その一
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第十一幕 世界樹の花
一行は上に上にと進んでいきます、その中でポリクロームはひらひらと踊りながらドロシーに尋ねました。
「ここに来た理由は聞いたけれど」
「ええ、どうしたの?」
「ドロシーも世界樹の中詳しいのね」
尋ねるのはこのことでした。
「そうなのね」
「ええ、何度も来てるしね」
「だからよね」
「地図も持ってるけれど」
「大体のことは頭に入ってるのね」
「何処に何があるかね」
何度も入って冒険をしてです。
「そうしてね」
「それでよね」
「結構頭に入ってるわ」
「だからすいすい進んでいけるのね」
「そうなのよ」
「わかったわ、私もね」
ポリクロームもというのです。
「ここには何度か来てるから」
「道を知ってるわよね」
「ええ、下まで降りることも多いわ」
「それで街にも行くのね」
「そうしてるの」
世界樹の麓にあるあの街にです。
「それで遊んでるわ」
「貴女も世界樹に親しんでるわね」
「自分でもそう思ってるわ」
「お空の貴女のお家から来て」
「そしてね」
そのうえでというのです。
「楽しんでるわ」
「それは何よりね」
「他の場所にもよく行くけれど」
「世界樹もなのね」
「今みたいにね」
「遊びに来てるのね」
「姉妹でね」
そうしているというのです。
「一緒に来てるわ」
「そういえば」
ここでまた言ったドロシーでした。
「昨日の人達は」
「そう、私の姉さんと妹達、あと従姉妹なの」
「皆で来てたのね」
「私一人で来ることもあるけれど」
それでもというのです。
「今回はそうして来てたの」
「そうだったのね」
「そうして貴方達と会ったの」
「そのうえで今一緒にいるわね」
「そうよ、じゃあね」
「それじゃあ」
「そう、今からね」
まさにというのです。
「一緒にね」
「頂上まで行って」
「世界樹のお花を観ましょう」
「ええ、そうして」
ドロシーはポリクロームにこう言いました。
「それからね」
「お花を摘んでよね」
「エメラルドの都に戻るわ」
「そうしておじさんとおばさんに」
ドロシーのと言うポリクロームでした。
「摘んだ葉とお花をあげるのね」
「それでワインに入れてもらうの」
「いいことね、ドロシーって孝行好きよね」
「だってずっと私を育ててくれて」
カンサスにいた時のことからお話するのでした。
「そうしてね」
「今も一緒にオズの国にいて」
「会った時はいつも笑顔で迎えてくれるのよ」
「だからなのね」
「そう、いつもね」
「孝行することを忘れていないのね」
「そうなの」
その通りだというのです。
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