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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica40目指す場所〜Purpose〜
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ニョ》――

私とグリフレットの合間の地面から氷の鉄拳を突き出させて、「ぐごぉ!?」アイツの腹に強烈な一撃をお見舞いしてやった。

涙する皇剣(エスパーダ・デ・ラグリマ)からの・・・!」

左手に氷の剣を創り出し、“シュリュッセル”と一緒に冷気を放出させて、空に吹っ飛ぶグリフレットの元へと「てい!」跳び上がる。吐血しながらも私を睨み付けてきたアイツへと・・・

双刃十字星(クルス・エル・シエロ)!」

“シュリュッセル”と氷剣の刃が直撃しないように十字に振り払う。十字状に広がる冷気がグリフレットに直撃して、そのままアイツを氷の十字架に閉じ込めた。そして十字架は地上へと落下して、大きな音を立ててコンクリートに突き立った。

「あ、また来た」

弾道ミサイルが私たちの居る結界内へと落ちて来る。ルシルの話だと、第97管理外世界では弾道ミサイルの迎撃は技術的に難しいらしいけど、魔導師にとっては範囲攻撃を行えば十分可能だ。持ってる氷剣を上空へと全力投擲。

爆ぜる凍煙・穿つ氷刃(エクスプロシオン・デ・スパーダ)!」

氷剣は爆発して、ウニのように全方位へと大剣状の氷柱を生やした。ミサイルはその爆発に巻き込まれて一瞬で完全凍結、そして氷塊と一緒に地面に落下して粉々に砕け散った。

「ルシルからは本拠地潜入を終えた合図があるまでは大隊を刺激しないでほしい、って言われてたけど・・・」

グリフレットが弱すぎる所為だから私に問題はないはず。氷のウニに閉じ込められているアイツを横目に、空に展開されてる複数のモニターへと目をやる。アンジェとクラリスとトリシュは苦戦してる。イリスとルミナも苦戦してるように見えるけど、ルシルの言いつけを守って時間稼ぎしながら闘ってるみたい。私やルミナのようにミサイルの迎撃をしながらの戦闘。空戦をすればいいのにしないのは、おそらくあっちもAMFも展開されてるから。

「アンジェ達の相手は・・・最古参のパラディン、ガラガース卿とガリフット卿とラヴェイン卿か・・・。アンジェ達にとっては乗り越えないといけない壁。頑張って!」

ルシルの方は別に気にしない。本物のルシルとアイリは、ヴィヴィオ達に付いて本局に向かって、大隊の拉致を待ってる。

「魔法に頼らない手段を持ってる私たちだけ特別待遇というわけか」

だとすれば大隊は大失敗。アンジェ達も今では魔術師化が出来る。そうなれば卿たちも一方的に倒される側になる。アンジェ達はそんな勝ち方で納得は出来ないかもだけど、綺麗な勝ち方に拘っていい状況じゃない。

「ん?」

パキッと氷塊から音がした。そちらに目をやると、グリフレットの赤い髪がオレンジ色に変色し始めていて、浅黄色の魔力を放出し続けてる。融合騎が体の支配権を借りてるみたい。


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