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提督はBarにいる・外伝
提督の反撃・その1
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こそ意味がある」




「高価な酒をダメにした奴は、それ以上の酒を返す。煤煙を垂れ流す工場の持ち主は、その隣に家を建てて一番被害を被る。それくらいして漸くトントンなんだよ」

 それを偉い奴になればなる程、頭をペコペコ下げりゃあ良いと思ってやがる。それで許されるんなら、世の中に法律なんて在って無い様なもんだ。

「まぁ、アンタ等は俺に頭を下げる気は無かったらしいがなぁ?」

「ぐっ……」

 苦しそうな表情で、歯を食い縛る大使。

「あぁ、ついでにアンタ等がひた隠しにしてる問題もここでぶちまけてやろうか?俺達が絡んでいる内容だけだがな」

「そ、それはどうか……」

「止めろってか?それは米国政府としての要求かい?それとも……」

「よ、要求だなんて滅相もない!」

「なら、それなりの『誠意』ってモンを見せて貰わねぇとなぁ?」

 あ〜、すっげぇ楽しい。思わず顔がニヤけて来ちまうぜオイ。相手は後ろめたい事がてんこ盛り、対してこっちは被害者としてチクチク責め立てるだけ。一方的に攻撃できるって素晴らしい。

「わ、わかりました。では今回の騒動で鎮守府に出た損害の全てを補填いたしましょう」

「ほ〜ん。で?」

「え」

「え、じゃないでしょうが。それは最低限当たり前、常識でしょうに。人の物を壊したら弁償する……当然の事だろうが」

「しかし、これ以上の譲歩は……」

「譲歩ォ?」

「すみません、言葉の綾です!これ以上の支払いというのは、私の一存ではちょっと……」

「へぇ……なら、この場で電話しなよ」

「え?」

「ホワイトハウスに」




「いや、しかし、このような重要な案件を事前協議無しに決めるというのは……」

「重要な案件だからこそ、だろうが。俺は生憎と気が短いんでねぇ……この場で決断して貰わんと、ウチで集めた米国のやらかした事の数々をぶちまけてやろうか?」

「いや、だからそれは」

「あぁそうそう、この会談、LIVE中継されてるから」

「……はっ?」

 あらま、大使殿ったら茫然自失って顔じゃあ無いか。あんまりにもビックリし過ぎて頭の血管プッツン、なんてのは止めてくれよ?鎮守府内で他国の大使が倒れるとか外聞が悪すぎる。

「いや〜、ウチも情報公開しろって上が煩くてねぇ。鎮守府の日常を伝える動画配信とかやってんだわ」

 青葉の奴が嬉々としてやってるから止めてはいないが、チャンネル登録者数とかガンガン増えてるらしい。

『このままYouTuberとして食ってくのもアリですかねぇ……?』

 と、真面目な顔して悩んでやがったからな。その広告収入とか結構な額になってんだろう。

「んで、記録映像の為の撮影のつ
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