暁 〜小説投稿サイト〜
魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第一部
第43話 再会
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…そうで、すから……お願い、とって!」
椅子に掛けてあるジャケットのポケットを漁って、白い錠剤が入ったケースを見付ける。恐らくそれを欲しがっているのだろうと思って、一錠ケースから取り出す。そして、丁度良く机の上に置いてあった水が入ったペットボトルと共に、琴葉に差し出す。
だが、琴葉はそれに気付かない程に、頭を抱えながら激痛と戦っている様だった。薬とペットボトルを取ることはおろか、俺の方を見ることすら出来ていない。
こんな場合、どうすればいいんだよ……!
って、こんな時グレースだったら絶対に……
「……ごめん」
ペットボトルの蓋を開け、自分の口の中に水を含ませる。錠剤も一緒に入れて、琴葉に口移しで薬を飲ませる。
「んんっ……!」
琴葉はそんな色っぽい声を上げるが……そんなに変な事はしてない。
親の前で読んでも良いくらいこの小説はまだ健全なハズです。
「……その……マジで許して」
「……はぁ、っ……はぁ……有難う御座いました。接吻については気にしてませんので、貴方も気にしないで下さい」
ああああああああああこの人おかしいよおおおおおおおお。
感覚がおかしいよおおおおおおおお。
気にしてるのは俺だけか。
もう知らん。
「……って、あれ。その水、私が既に口を付けてあったやつじゃないですか」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!????!」
「ふふ、可愛らしい反応ですね」
…………もう知らん。
って、目的????
……は次回でいいですよね。
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