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魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第一部
第43話 再会
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を外して、白いワンピースだけを纏う琴葉に……????
「……ん、如何したんですか? 顔が赤いですよ?」
「いや、なんでもない??」
「嗚呼、若しかして。緊張してます? こんな、無防備な格好の女とベッドの上で二人きり。……する事なんて、一つしか無いですもんね」
琴葉の雰囲気に呑まれる。
……いやいや、耐えるんだ俺。ハニートラップの可能性だってあるんだぞ。
シンだって頑張ってる筈だ。俺だって……
「誘ってるんだとしたら、俺は断るけど?」
「そうですか。残念です」
やっぱり、ハニートラップだったんだ。よし、回避したぞ???
「結構好みの方だったのですが」
「はぁっ?? 嘘だろ??」
「さぁ、何方でしょう?」
いや、やっぱりこれはハニートラップじゃないかもしれない。仕事とか関係無しに、琴葉自身の気持ちで……
って、そう考えても無駄だ。取り敢えず、話題を逸らさないと。
「……綺麗な指ですね。羨ましいです」
「あ、ありがと……って、琴葉だって!」
「私の手は傷と血だらけですから。どれだけ傷が付いていても、魔法で全て消す事は出来ますが……私は此の手で人を沢山殺しました。だから、私の手が綺麗な訳が無いんです」
窓硝子で切ってしまった部分に、琴葉は丁寧に包帯を巻いていく。氷のように冷たい指が触れて、段々と体の芯までが冷やされていく様な、奇妙な感覚を覚える。
「これから、きっと貴方を殺す事になります」
「……そっか。まぁ、琴葉が生きていれば良いんだ。勿論、俺だって生きて居たいけどさ……マフィアに逆らったら殺されちゃうんだろ? だからさ、琴葉が生きるために俺を殺してくれよ」
そこで、不意に包帯を巻いていた手が止まる。
「どうした?」そう問う前に、琴葉は顔を上げて、言った。
「教えて下さい。私は過去に、貴方に会った事があるんですか? 何で、貴方と居ると何故か懐かしい感じがするのですか? 胸がぎゅって締まってる感じがして、とても苦しいのです。何か、教えては下さいませんか?」
ひゅっと息を飲む音が聞こえた。
それが俺のモノだったのか、琴葉のモノなのかは分からなかった。
???だけど、糸が切れた操り人形の様に、琴葉がベッドに倒れ込んだ事は、はっきりと理解した。
「???琴葉ッ??」
「あ、ぁ……痛い……ぃ、あ……や……たすけ、ぇ……??」
痛みを逃そうとしているのか、頭を押さえ、身を捩らせる琴葉。琴葉でも耐えられない程の激痛らしく、見ているこっちも頭が痛くなってくる。
「くす、り……くすりをくださ、い……!」
「薬ってどこに入ってる?? ジャケットのポケットの中??」
「は、い…
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