File2−精霊のカード
ターン9 破滅導く魔性の微笑み
[10/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
る男。その問いかけに、彼女はすぐに答えてみせた。
「こうするのさ。レベル2の妖刀、そしてレアンコイリアでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!戦場呼び込む妖の魔猫よ、百鬼呼び寄せその目に見染めた戦乱を打ち破れ!No.29、マネキンキャット!」
2体のモンスターが渦を巻くように飛び上がり、地面に落下して爆発を起こす。妖刀の効果、ヒータのリンク召喚、その全てはこの1枚のカードをどうにかして呼び出すために使われた壮大な布石だった。球体関節の目立つ猫娘の人形が、ウインクしつつ左手を数度折り曲げて手招きの姿勢をとる。
No.29 マネキンキャット 攻2000
「マネキンキャットの効果発動!オーバーレイ・ユニットを1つ消費することで相手の墓地からモンスター1体を強制的に蘇らせる、千客万来の小判振る舞い!」
「墓地のモンスターを?だが……いや、そうか。そういえばあれがあったな」
「なんだ、今頃気が付いたのか?灼熱のヒータには1ターンに1度、相手の墓地から炎属性モンスターを奪い取る効果がある。おかしいと思わなかったのか、だってのにアタシがそのモンスターを放置してたことによ!アタシが選ぶモンスターは灰流うらら、攻撃表示だ!」
猫娘が髪飾りに付けていた小判を取り外して放り投げると、フィールドにじゃらじゃらと黄金色の小判の雨が景気よく降り注ぐ。落ちては消えていく黄金の輝きに誘われて、白装束の少女が地面からひょっこり顔を出した。
No.29 マネキンキャット(2)→(1)
灰流うらら 攻0
「そして当然、ただのプレゼントじゃ終わらないからな。マネキンキャットの更なる効果発動、百鬼夜行の小判振る舞い!相手フィールドにモンスターが特殊召喚された際、相手フィールドのモンスター1体を選択することでそれと種族、または属性の等しいモンスター1体を手札、デッキ、墓地のいずれかから特殊召喚できる。アンデット族の灰流うららを選択し、アタシのデッキに眠るアンデット族。死霊を統べる夜の王、死霊王 ドーハスーラを特殊召喚するぜ!」
黄金の輝きに誘われたのは、亡霊の少女だけではなかった。大蛇の体に人の上半身を持つ死霊の中の死霊、アンデットワールドにおけるもうひとりの主たるドーハスーラでさえもその例外ではない。
死霊王 ドーハスーラ 攻2800
「さあ、形勢逆転だな」
「使いどころは……さすがにこれ以上の出し惜しみは意味がない、か。ドーハスーラの特殊召喚時、俺はアトラの蟲惑魔の効果を適用して手札から落とし穴及びホールを発動できる。電網の落とし穴を発動、デッキから特殊召喚されたドーハスーラは裏側で除外される」
「ドーハスーラ……だがアンタがトラップを発動したことで、たった
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ