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遊戯王BV〜摩天楼の四方山話〜
File2−精霊のカード
ターン9 破滅導く魔性の微笑み
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》を召喚、この召喚時に効果で手札か墓地の不知火1体を特殊召喚できる」

 不知火の宮司 攻1500

「ここで……いや、奈落の落とし穴は発動しない。不知火の宮司、除外された際にカード1枚を道ずれとして破壊するカードだったか」
「さすがに引っかからないか。さあ来な、不知火の陰者(かげもの)

 不知火の陰者 攻500

 オレンジ色の衣をまとう神主が炎を前に祈祷を行い、その炎から揺らめく人影が現れる。これでモンスターが2体、だが彼女はまだ止まらない。

「永続トラップ発動、闇の増産工場。まずはトラップが発動したことで、アタシの墓地のレアンコイリアをモンスターとして蘇生させる。おっと、これは永続だからセラの蟲惑魔のトリガーにはならないな」

 バージェストマ・レアンコイリア 攻1200

「んじゃ改めて、増産工場の効果を発動。アタシの手札かフィールドのモンスター1体を墓地に送り、カードを1枚ドローする。アタシが選ぶのは不知火の宮司だ」
「つくづく抜け目がないな。もし俺が最初の召喚時に奈落の落とし穴を発動してたとしても、そのケアは万全だったということか」
「ああ、何しろアタシは強いからな。その証拠に、ほれ。今引いた魔法カード、強欲で貪欲な壺を発動。デッキトップ10枚をコストとして裏側で除外し、カードを2枚ドローする」

 ピンポイントで引いてみせたドローソースで、それ1枚だった手札を2枚に増やしてみせる。だが彼女の展開に、それは単なる副産物に過ぎない。

「墓地にさっき送り込んだ妖刀−不知火の効果発動、このカードと墓地のアンデット1体を素材として除外することで、疑似的にシンクロ召喚を行う。戦場(いくさば)切り込む妖の太刀よ、一刀の下に悪鬼を下せ!逢魔シンクロ、刀神(かたながみ)−不知火!」

 ☆4+☆2=☆6
 刀神−不知火 攻2500

 突如弾けた爆炎と共にフィールドへ現れたのは、燃え盛る炎をかたどった刀を手にする和装の剣士。意志持つ邪悪な植物を、悪意に満ちる捕食者を、全て焼き払わんと燃え盛る炎に照らされて、2体の蟲惑魔がはっきりと戸惑う様子を見せた。

「ここで使えと言わんばかりだが……いや、もう少しだけ奈落は温存しておこう」
「これでもスルーか?しゃーないな、除外された宮司の効果だ。相手フィールドの表側表示のカード、トリオンの蟲惑魔を破壊する」
「なんだ、トリオンでいいのか?ならば好都合だ、チェーンして地霊術−(くろがね)を発動。地属性モンスターのトリオンをリリースし、レベル4以下の地属性モンスターを墓地から特殊召喚する。カズーラを蘇生し、さらに通常トラップが発動したことでセラの効果を発動。アトラの蟲惑魔をデッキから特殊召喚」

 そして現れた第4の蟲惑魔は、蟲惑魔の中でも最大級
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