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魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第一部
第42話 束縛?
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僕とか響とかだけだとは思うが、優しすぎる。まぁ良いだろう。

「仁。今何か、失礼な事を考えましたか?」
「いいえ。琴葉様は僕達メイドに優しいのだなと改めて思いました」
「なら良いですが……」

???此の優しさが琴葉様を苦しめる事にならなければ良いのだが。


◆ ◆ ◆


「で、新人。最初の仕事だ」
「……ええと、響さん? 闇月幹部補佐?」
「他の構成員の前とか会議の時には“闇月幹部補佐”で良いだろ。んで、他は何でも良いさ。但し、“響君”は無しな。正直言って、あれはうぜぇ」
「分かりましたよ、響さん」
「一応俺ぁお前の上司だ。つっても、所属が違ぇから、会う事はこれっきり無ぇだろうがな」

マフィアは首領、幹部毎に派閥がある。派閥に因って与えられる仕事が分けられている。
琴葉の派閥は……そういや何でも屋だったな。

「やっぱさっきの無し。ぜってぇ会う事になる」
「え?」

派閥毎の書類の仕分け、他の派閥がサボった書類の提出、マフィアビル内の自動販売機への悪戯、首領の御機嫌取り等々、琴葉様の派閥はロクな仕事が無い。けど面白ぇから許す。
あ? そんな仕事はマフィアじゃねぇ? 大丈夫だ、変な仕事の五分の一の量でマフィアっぽい仕事がある。

「うし、着いたぞ。此の扉の向こうで仕事だ。血の臭いが大分キツいから、まぁ慣れろ」
「え、あの響さん? 僕は何をすれば良いんですか?」
「嗚呼、言ってなかったっけか」

まぁ俺は新人の教育係じゃねぇから、教えなくても良いんだがな。っつーか教えんのめんどくせぇ。

「御前の仕事は昨日ビル内に侵入した奴を捕らえたから、其奴に仲間が居るか、何が目的かみてぇな事を聞き出すだけだ。一応俺の仕事なんだが、御前に縁がある奴だったし、俺ぁ琴葉の足止めをする必要があるからな。一応監視魔法は置いてくが、勝手にやりゃいいさ」
「えー……何やればいいか分からないんですけど……」
「教えんのめんどくせぇ。ってか、俺が教え上手だと思うか?」
「思わないです」

即答すんな。

「ま、そーゆー事だ。誰かに教えて貰いたいってなったら琴葉に頼め」
「あ、はい……じゃあ今日は自分で考えなきゃいけないって事ですか……」
「そそ。頑張れーって事で。じゃあなぁ」


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