第十幕その十
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「女の子同士だとね」
「仲いいよね」
トトも笑顔で応えます。
「息が合っているっていうか」
「そんな感じでね」
「久し振りに会ってだけれど」
それで冒険となってもです。
「それでもね」
「二人共ずっと一緒にいるみたいにね」
「仲がいいね」
「そうだよね」
「いいことだよ」
「本当にそうだね」
大尉は女の子らしく明るくお話をしている二人を見て知然と笑顔になってそのうえでトトに言います。
「ポリクローム嬢と会えてよかったよ」
「本当にそうだね」
「それでだけれど」
さらに言う大尉でした。
「これから頂上まで行くけれど」
「まだ何かあるかな」
「あると思った方がいいね」
「ここはオズの国だからだね」
「オズの国はいつも何かが起こる」
そうした国だからだというのです。
「それでだよ」
「これからもだね」
「何かが起こるってね」
「考えてだね」
「行った方がいいよ」
「そう、用心と気構えをしていると」
かかしも言ってきました。
「それだけでね」
「違うよね」
「そう、思っているだけで」
何かが起こると、です。トトに言うかかしでした。
「すぐに対応出来るし咄嗟にかわすことも出来るから」
「だからだね」
「いつも用心はしておくべきだよ」
「そうしてだね」
「冒険も日常もね」
「過ごしていくべきだね」
「そうだね、例えばね」
今度は樵が言います。
「目の前に穴があるとね」
「あっ、何もないって思って前を進むと」
「落ちてしまうね」
「だからだね」
「そう、若しかしてって思って」
そしてというのです。
「前に進んでいるとね」
「落とし穴もかわせるね」
「そうなるからね」
「世界樹は葉が厚くて葉の上もあるけれど」
ジャックは足元を見ました、実際に一行は今は枝の上ではなく葉の上を歩いています。葉の上はあまりにも深く重く生い茂っていて皆普通に歩けています。
「若しかしたらね」
「そうだね、葉と葉の間にね」
大尉がジャックに応えます。
「穴があることも有り得るね」
「そう思っているとね」
「若し穴があっても落ちないね」
「そうだよね」
「蔦は事前に教えてもらったからすぐに対応出来たね」
かかしが先程の大尉の活躍についてお話しました。
「そうだったね」
「はい、本当に」
大尉もかかしに答えます。
「若しいきなり目の前にあれだけの蔦があったら」
「最初は驚いてね」
「どうしようかとなります」
「それがね」
「しっかりとですね」
「事前に聞いてね」
そうしてというのです。
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