第一部〜灰色の決別と新たなる絆〜 第2話
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驚きの声を上げたツーヤは信じられない表情でエリゼに確認した。
「はい。兄様の”パートナードラゴン”として、そしてセレーネ個人としても今回の戦争に参戦する事を決めたとの事です。」
「―――すみません、リフィア殿下!今からセレーネに会って確認したい事がありますので、少しの間失礼します!」
そしてエリゼの答えを聞いたツーヤは血相を変えて部屋から退出し
「…………エリゼよ。何故リィン達はエレボニア帝国征伐に参戦する事を決めたのじゃ?余もそうじゃが父やリウイ達もトールズやアストライアに留学している件でエレボニア人達と親しくなったリィン達がエレボニア帝国征伐の件を知れば、戦争を止める為に何らかの行動を移す可能性が確実じゃと思ったから、予めエレボニアからリィン達を離して戦争が終わるまで一か所に待機させ続けるつもりだったのに、何故そのリィン達が参戦の意思を…………」
ツーヤが部屋から退出するとリフィアは困惑の表情でエリゼに訊ねた。そしてエリゼは事情を説明した。
「…………なるほどの。プリネ達が”方法”を教えたとはいえ、まさか本当にその”方法”を取る事に決めるとは…………」
「…………ちなみにこれが兄様の”覚悟”よ。」
事情を聞き終えたリフィアがその場で考え込んでいるとエリゼがリィンから渡された手帳とARCUSをリフィアの目の前の机に置いた。
「二つに斬られた手帳と戦術オーブメント…………?」
「―――兄様のトールズ士官学院の生徒手帳とARCUSよ。」
「なぬっ!?そんな大切な物をこのような有様にしたという事はリィン達は”本気”という事なのか…………」
エリゼの答えを聞いたリフィアは驚いた後真剣な表情で手帳とARCUSを見つめた。
「それで早速で悪いのだけど、その件で相談があって――――」
こうして…………リィン達はエリゼの手配によって義勇兵や訓練兵も同行するメンフィル帝国軍による賊の討伐戦に参加する事になり、翌日
1月8日、同日12:00―――
〜メンフィル王公領セルノ・バルジア統合領・街道〜
街道を十数両の馬車が駆けていた。そして先頭の馬車が先に進む道が倒木によって先に進めない事に気づくと馬車を止め、先頭の馬車が停車すると後続の馬車達も次々と停車した。そこに両側から無数の矢が襲い掛かり、馬車の周囲や馬車に矢が刺さった!
「ヒハハハハハ!メンフィル軍や領主共は”エレボニア”とかいう国との戦争の準備で俺達みてぇな連中に構う暇はねぇらしいからな。今が稼ぎ時だぁ!野郎共、金目の物と女を根こそぎ奪え!男は皆殺しだぁっ!!」
すると両側にある森から人相の悪い男―――主に街道を通る商人の馬車等を襲撃する賊が出てきて部下達に号令をかけ
「オオオオオォォォォ――――ッ!!」
号令に対してそれぞれの武器を掲げ
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