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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第一部〜灰色の決別と新たなる絆〜 第2話
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よ?」
「覚悟の上だ。そしてこれがその証拠だ。」
エリゼの問いかけに頷いたリィンはエリゼに太刀による斬撃によって二つに分かれた生徒手帳とARCUSを手渡した。

「これは……………………―――わかりました。兄様がその道を決めた以上、その背中を守り、そして支えるのが妹の…………婚約者の務め。エレボニア帝国征伐が始まるよりも前に兄様がリフィアの親衛隊に所属できるように取り計らいましょう。」
リィンから手渡された生徒手帳とARCUSを見て驚きつつリィンの”覚悟”をすぐに悟ったエリゼは真剣な表情で頷いて答えた。
「ああ、頼む…………!」
「セレーネに関してはルクセンベール卿が確かめるのが”筋”だから…………――――エリス、貴女までエレボニア帝国征伐に…………”戦争”に参戦するなんて、”本気”なの?」
「―――はい。姫様の為…………兄様を支える為に、私も剣を取って兄様達と共にエレボニア帝国征伐に参戦します…………!」
エリゼの確認に対してエリスは決意の表情で答えた。
「戦争に参戦するのだから当然敵国―――エレボニア帝国の軍人や貴族達の命を奪わなければならないのよ?”人と命の奪い合い”をすることは魔獣との戦闘とは訳が違う事はわかっているの?」
「勿論理解しています。…………と言っても実際にその状況に陥った事もない私の言う事では信用できないかもしれませんが…………それでも、もう私だけ兄様達に置いて行かれるのは嫌なんです…………!」
「エリスお姉様…………」
エリスの想いを知ったセレーネは辛そうな表情でエリスを見つめ
「本当は、戦争が終わるまで兄様達と共にユミルで待機してもらえるように手配しようとしていたのだけどね………………………………」
エリゼは複雑そうな表情でエリスを見つめて少しの間黙って考え込んだ後ある事をエリスに伝えた。

「―――一つ条件があるわ。」
「え…………”条件”ですか?」
「ええ。さっきも説明したようにメンフィルはエレボニア帝国征伐の為に民達も参戦できる”義勇軍”を臨時的に結成することを決めたわ。そして明日その”義勇軍”の所属を申し出た民達や新たに配属予定の訓練兵達に”人の命を奪う経験”をさせる為に、正規軍と共にメンフィル帝国の領土内に潜伏している賊の討伐を行うわ。貴女もそれに参加して一人でいいから賊の命を奪って、その戦いを経験してもなお、エレボニア帝国征伐に参戦すると言えるのだったら、貴女も参戦できるように取り計らうわ。」
「”あれ”か…………」
「お兄様はエリゼお姉様が仰った件をご存じなのですか?」
エリゼが口にした条件を聞いたリィンは複雑そうな表情で呟き、リィンの言葉を聞いたセレーネはリィンに訊ねた。
「ああ…………メンフィル軍はいつ”戦場”に配属されてもいいように訓練兵の内に”人の命を奪う事”を
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