第1話
[8/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
……!?」
カルバード共和国が既に滅亡している事を知ったリィンは絶句し、セレーネは驚き、エリスは呆然とした後ある事実に気づいて信じられない表情でメサイアを見つめた。
「………ええ。実はプリネ皇女殿下達が”客将”とはいえ、身動きができないようにしているリィン様の使い魔である私にそこまでの情報を開示した上その写しも用意した理由は、こちらの世界の今の時代に生まれ変わったお父様が並行世界とはいえ、私の事を正式に”娘”として認めてメンフィル帝国にもその事を伝えた為、メンフィル帝国は既に私の扱いを”客将”から”同盟国であるクロスベルの姫君”―――つまり、メンフィルにとっての”最高クラスの他国のVIP”へと変えた為、私が城内で情報収集をしても特に咎める事もせず、それどころか戦争の経緯を含めた様々な世間の今の動きについての情報を開示したとの事ですわ。」
「そ、それじゃあメサイアさ―――いえ、メサイア皇女殿下は本当にクロスベル帝国の皇族になったのですか…………」
「ふふっ、今まで通り”メサイア”で構いませんわよ。プリネ皇女殿下達の話ですとこの時代に生まれ変わったお父様は会った事もない私を”娘”として認知したどころか私の”意志”を尊重している為、クロスベル皇女になった今もリィン様の”使い魔”を続ける事やセレーネさん達同様私とリィンさんが婚約の関係を結んでいる事も容認しているとの事ですし。」
信じられない表情で自分を見つめて呟いたセレーネにメサイアは苦笑しながら答え、次から次へと判明した青天の霹靂の出来事にリィン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「えっと………という事は私達”シュバルツァー家”は将来、セレーネの縁でメンフィル皇家の分家であられる”ルクセンベール家”だけでなく”クロスベル皇族とも縁戚関係になる”という事ですよね…………?」
「あ、ああ…………何から何まで突然過ぎて現実だと今でも思えないが…………―――そうだ!クロスベル皇帝の一人であられるヴァイスハイト陛下に将来縁戚関係を結ぶことになる俺達―――いや、”娘”のメサイアが何とか面会して、メンフィルと共にエレボニアとの戦争を止めるように説得する事はできないか!?」
表情を引き攣らせながら呟いたエリスの推測に疲れた表情で頷いたリィンはある事を思いついて真剣な表情でメサイアに訊ねた。
「いえ、面会まではできるでしょうけど、お父様の性格を考えると”娘の嘆願如きで、戦争を中止するような事は絶対にありえませんわ。”」
「ぜ、”絶対にありえない”って………そのヴァイスハイト陛下という方は一体どういう性格をされている方なのでしょうか…………?」
複雑そうな表情で首を横に振ってリィンの推測を否定したメサイアの答えを聞いたセレーネはメサイアにヴァイスの性格を訊ねた。
「お父様は民思いで”好色家”で
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ