プロローグ
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通じてリウイ陛下達に伝えてくれ!―――頼む!!」
「アルフィン殿下…………ユーシス…………」
メンフィルとエレボニアの戦争を止める為にアルフィン皇女とユーシスはそれぞれその場で頭を深く下げて自分達の意思をエリゼ達に伝え、その様子を見たガイウスは辛そうな表情を浮かべた。
「…………一応お二人の意志はリフィア殿下やシルヴァン陛下達に伝えてはおきます。ですがもはや”手遅れ”でしょう。今頃、メンフィル・エレボニア両帝国間の戦争へと勃発させない為のエレボニア帝国に対するメンフィル帝国の要求内容が帝都の帝国政府にも伝わっている頃です。奇跡的な生還を果たして政府に復帰したエレボニア帝国政府の代表者の性格を考えると、とてもメンフィル帝国の要求を呑むとは考えられません。」
「き、”奇跡的な生還を果たして政府に復帰した帝国政府の代表者”って………!」
「”鉄血宰相”ギリアス・オズボーンだね。」
「た、確かにオズボーン宰相の性格を考えるとどんな内容なのかは知らないがメンフィル帝国の要求をそのまま呑むとは思えないけど、クロスベルの件もまだ終わっていない上内戦でエレボニアは疲弊している状況なんだからさすがに他国との戦争は避ける交渉とかはするんじゃないのか…………?」
「んー……………」
エリゼの答えを聞いたトワは不安そうな表情で声を上げ、フィーは真剣な表情で呟き、マキアスは不安そうな表情を浮かべながら推測を口にし、ミリアムはエリゼを見つめながら真剣な表情で考え込んでいた。
「そういう訳ですので、ヴァリマールは回収させて頂きます。その指示書は今回の件の”証拠”としてそちらに差し上げますので、どうぞそのままお持ちになってヴァリマールが回収された件で政府や軍に追及された際に、その指示書によってメンフィル帝国が”トールズ士官学院の関係者達との戦闘が起こる事も承知の上でヴァリマールをトールズ士官学院から強引に回収した”という内容で政府や軍に説明してくださって結構です。」
「…………あいわかった…………皆、そういう訳ですまないがメンフィル帝国軍の回収作業を決して邪魔したりしてはならぬぞ。」
「が、学院長…………」
「…………っ!エリゼ、あんたは本当にそれでいいの!?メンフィルとエレボニアの戦争なんて、リィン達は絶対に望んでいないし、もし知ったら猛反対するわよ!?」
エリゼの説明に目を伏せて重々しい様子を纏って頷いたヴァンダイク学院長はアリサ達に指示をし、ヴァンダイク学院長が自分達にとっても大切な仲間であるヴァリマールを強引に回収しようとするメンフィル帝国の要求に従った事にトワが悲痛そうな表情を浮かべている中サラは唇をかみしめた後怒りの表情でエリゼに問いかけた。
「いいも何も、リウイ陛下どころか現メンフィル皇帝であられるシルヴァン陛下が決定した以上メ
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