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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第128話:Ruin Reverse
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抜いたら炎や体当たりでリンチにされるよ』

「…何か、本物と分身を区別する方法はねえのかよ?」

ハイエナードの能力を聞かされたルナは頭を抱えそうになるが、何とか耐えてアクセルに本物と分身の区別する方法はないのかと尋ねる。

そして尋ねられたアクセルは首を捻る。

『本体が大きなダメージを受けたら、分身もほんの少しだけ動きが止まるけど……区別はちょっと…』

「そっか…」

取り敢えず、目の前のメカニロイドの排除に集中することにした。

一方、コンビナートの最奥で肉食獣のハイエナを模した1体のレプリロイドが喘いでいる。

「ウゥ…ウゥ……くっ、苦しい……」

苦しんで喘いでいる彼こそがルナとアクセルが話していたハイエナードなのだ。

しかしその姿はとてもではないが、アクセルの言うような実力者には見えない。

そこに、1つの影が近付き、物音に気付いたハイエナードが振り返る。

目は麻薬中毒者のように血走り、呼吸には気管が詰まったような音が聞こえたが、しかしハイエナードが纏うオーラは得体が知れず不気味である。

「蒼…紅…エックス…ゼロ…ドコダ…」

しかし、ハイエナードと相対するルイン・シャドウはそのハイエナードを遥かに凌駕する得体の知れない存在であった。

もしハイエナードが正常の状態ならばルイン・シャドウの異常さに気付いただろう。

純粋な殺意・純粋な破壊衝動のみで動いている怪物の恐ろしさに。

しかし、レッドアラートのメンバーの中で最もDNAデータによる強化の副作用が深刻なハイエナードは気付くことが出来ず、それが彼の運命を決定付けた。

「お前…」

血走った目でルイン・シャドウを睨むハイエナードに対してルイン・シャドウは凶悪な笑みを浮かべる。

「……お前か?お前が俺を苦しめているのか?…分かったぞ!お前を八つ裂きにすれば苦しくなくなるっ!そうだ!そうだろ!?そうに違いない!!」

イレギュラーというのはそもそも思考回路やプログラムなどに異常をきたした者達のことだ。

そうでなくとも、人間に害を為す者は基本的にイレギュラーとみなされるが、今のハイエナードは前者なのは言うまでもないだろう。

まともに思考することも出来ずに紛い物の力のために人格すら狂わされた本物の…哀れなイレギュラーだ。

圧倒的な力の差に気付くことも出来ずに無謀にもルイン・シャドウに分身と共に飛び掛かるハイエナードであった。

数十分後に、転送装置によって足を踏み入れたルナは目の前の阿鼻叫喚の光景に目を見開く。

「お、お前…!!」

「…………」

ルイン・シャドウの周りには見慣れないレプリロイドの無数の残骸が転がっている。

恐らくハイエナードの残骸かもしれないが、ま
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