第百二話 王国への包囲網その七
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「その大砲は三分の二を送るな」
「本万の兵と共に」
「そうしてな」
「街を攻め落としていきますね」
「術もな」
こちらもというのだ。
「並の術は跳ね返す壁でもな」
「我々の術ならば通じるので」
威力が違うからだ、久志達の使う術はこちらの世界に元々いる者達のそれと比べて遥かに強いのだ。
「だからですね」
「ああ、どんどん使っていってな」
「街を囲む城壁を壊す」
「そうしていってくれよ」
「それでは」
「ここに残るのは俺とな」
それにだった。
「後は進太か」
「拙者でござるか」
「ああ、お前は騎兵隊だろ」
率いることを得意とする兵種はというのだ。
「攻城戦向きじゃないからな」
「だからでござるな」
「俺と一緒にここにいてな」
「騎兵隊の斥候を出して周りを警戒して」
「そして敵が出てきたらな」
王都、そこからというのだ。
「その時はな」
「戦う」
「迎え撃ってもらうからな」
だからだというのだ。
「それじゃあな」
「久志殿と拙者がここに残る」
「後の面々でな」
四万の兵と大砲の三分の二を率いてというのだ。
「他の街攻め落とすぜ」
「そうしていって」
「王弟の策をな」
「潰すでござるな」
「そうすればな」
王都を囲む軍勢を攻める兵を持っている街を攻め落として行けばというのだ。
「もうな」
「これで、ござるな」
「勝てるさ」
絶対にというのだ。
「王国に」
「それでは」
「皆頼むぜ」
こう言ってだった。
久志は四万の兵に多くの大砲を仲間達に渡して各都市に送った、そしてだった。
そのうえでだ、彼は言うのだった。
「さて、後はな」
「吉報をでござるな」
「ここの包囲を続けながらな」
そのうえでとだ、久志は進太に話した。
「それを待とうな」
「そうでござるな」
「それとな」
「それと、とは」
「問題は王都の敵がうって出るかな」
「それがでござるな」
「問題だな」
「夜襲とか気をつけておこうな」
「こうした時は狙ってくるでござるな」
「ああ、兵が減ってな」
こちら側のだ。
「それでな」
「敵は囲まれているでござる」
「即ち窮地でな」
それでというのだ。
「打破する為にだよ」
「夜襲でこちらを破り」
「それでどうにかしようって考えるのも不思議じゃないからな」
「だからでござるな」
「ここは夜襲もあるぜ」
それがというのだ。
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