暁 〜小説投稿サイト〜
おぢばにおかえり
第五十一話 お餅つきその十二

[8]前話 [2]次話
「全く。そこで言うなんて」
「いやあ、何かですね」
「何かって?」
「僕に言われてる気がしまして」
「だから妹達に言ったの」
 真正面に座っている阿波野君にまた言いました、もう御飯は入れています。このことは妹達も同じです。
「このことは」
「そうなんですか」
「そうよ、まったくいつもそう言ってくるんだから」
「つまり息はぴったりってことだね」
 阿波野君と一緒にいた石本さんがまた言ってきました。
「いいことだね」
「ぴったりですか?」
「うん、俺から見てもね」
 私と阿波野君を交互に観つつ言ってきました。
「二人はよく合ってるよ」
「それはいいですね」
 私がそうですか?と言う前に阿波野君が言いました。
「一手一つにして」
「そう、そうしてね」
「合わせてですね」
「やっていってね」
「そうさせてもらいます」
「そうそう、頑張るんだよ」
「何か阿波野君だけが勝手に言ってますけれど」
 私はここで何とか言えました、ここでおかずの塩ジャケをちらりと見ました。
「そういうことないですから」
「ないんだ」
「はい、ないです」
 こう石本さんに言いました。
「そうしたことは」
「そう言うけれどどう?」
「どうって言われましても」
「千里ちゃんとしてはなんだ」
「はい」
 返事は一つしかありませんでした。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ