第十幕その五
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「そしてね」
「ええと、そっちの人達は」
ここで神宝達五人を見てでした、牧童の子は少し首を傾げさせて言いました。
「まさか」
「そう、そのまさかよ」
「オズの国に時々来るっていう」
「その子達よ」
「僕まだあまり覚えていないけれど」
オズの国のことをです、小さな子なのでこれから覚えるところなのです。
「けれどね」
「この子達のこともよね」
「覚えてきているよ」
「それは何よりね」
「はじめて会ったから誰かわからなかったけれど」
だから最初大尉にも旅人と聞いたのです。
「それでもね」
「覚えてきてくれてるのね」
「少しずつね、実際にお会いしたし」
今のことも言う牧童の子でした。
「これでね」
「覚えてくれたかしら」
「皆ね」
牧童の子はドロシーににこりと笑って答えました。
「これで大丈夫だよ」
「じゃあ私達が今度この村に来ても」
「ドロシー王女のことも皆のことも覚えたから」
だからだというのです。
「安心してね」
「ええ、またこちらに来た時はね」
「宜しくね」
「こちらこそね」
笑顔でお話しました。
そしてです、牧童の子は今度はトトに尋ねました。
「君は犬だけれど」
「それがどうかしたのかな」
「いや、犬っていったら」
ここで、です。牧童の子の傍に一匹のコリー犬が出てきました、牧童の子はそのコリーを見つつ言うのでした。
「こうしたね」
「大きさだっていうんだね」
「外見もね」
「あっ、犬は色々なんだ」
トトは牧童の子にこう答えました。
「形や大きさはね」
「そうなんだ」
「犬は色々な種類がいてね」
「うちのロンみたいな子もいたら」
「僕みたいな子もいるんだ」
こうお話しました。
「そこは違うんだ」
「そうだったんだ」
「そう、だからね」
「君も犬なんだね」
「れっきとしたね」
「犬と猫は色々な種類がいるからね」
大尉も牧童の子にお話します。
「大きさも外見もね」
「色々なんだね」
「そうだよ、だからね」
「ロンみたいな犬だけじゃなくて」
「トトもたいな子もいるんだ」
「そこは色々なんだね」
「そういうことだよ」
こう男の子にお話するのでした。
「それとね」
「それと?」
「これは牛もなんだ」
牧童の子が今見ているこの生きもの達もというのです。
「色々な種類がいるよ」
「僕この牛しか知らないよ」
「ホルスタインだね」
「うん、他の子達はね」
「この村はそうでもね」
それでもというのです。
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