第十幕その一
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第十幕 ポリクロームとの再会
一行が始祖鳥とのお話の後で上の層に行くとでした。
始祖鳥が言った通りに上の層は蔦に覆われていました、もう見渡す限りが蔦に覆われているといった状況でした。
その状況を見てです、かかしは言いました。
「これはね」
「始祖鳥のお婆さんの言った通りだね」
樵がかかしに応えました。
「本当に」
「そうだね、蔦があまりにも生い茂っていてね」
「これは酷いね」
「全くだよ」
「では」
大尉が樵にあらためて礼儀正しく言ってきました。
「これより」
「頼むよ」
「それでは」
大尉の手にはもうサーベルがあります、それでなのでした。
早速サーベルを振りました、すると蔦がです。
見る見るうちに切られて道が開けていきます、ジャックはその状況を見て言いました。
「こうして切っていけばね」
「そう、蔦なんてね」
それこそとです、大尉は切りながらジャックに応えました。
「あっという間にね」
「道が出来て」
「そう、そしてね」
そのうえでというのです。
「他の場所もね」
「蔦がなくなるね」
「邪魔でなくなるよ」
そうなるというのです。
「本当にね」
「それは何よりだよ」
「私のサーベルならね」
「切れないものはないしね」
「どんな硬いものもね」
まさにというのです。
「空気を切る様に切れるからね」
「実際にそうなってるね」
「そう、だからだよ」
「蔦もどんどん切れるね」
「しかも幾ら切っても」
実際に大尉はかなり切っていますが切れ味は全く衰えてはいません、蔦は大尉がサーベルを一閃する度に切り捨てられて下に落ちていきます。
「この通りね」
「切れ味も落ちないから」
「そう、私一人でだよ」
相当ふ生い茂っているけれどというのです、それこそ先程までは蔦で周りが全く見えなくなっている位でしたが。
「充分だよ」
「それじゃあだね」
「しかも私は疲れないから」
ブリキの身体だからです。
「それでだよ」
「幾ら切ってもね」
「このままの速さで切っていけるよ」
そうしたことも可能だというのです。
「見ての通りにね」
「それは何よりだね」
「そう、まあこのまま切っていって」
大尉は言う間もどんどん切っていきます。
「道を開いて」
「そしてだね」
「うん、世界樹の住人の皆が困らない位にしよう」
蔦を切っていってというのです。
「そうしていこう」
「それを君が一人で行うんだね」
「そうするよ」
こうお話してでした、そのうえで。
大尉はどんどん切ってそうしてでした、あっという間に皆を囲んでいた場所の蔦を全部切ってしまいました。
するとでした、もう蔦はありませんでした。
「うう
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